74歳ひとり暮らしがやっている「災害への備え」。自宅の工夫、防災グッズの中身
住む地域の避難場所を確認
さらに自宅のある地域を、ハザードマップで検証したうえで、避難場所と非難経路を調べました。近隣区域地図に印もつけました。 そして買い物帰りに、荷物を持ったまま、避難所の小学校まで行ってみました。案外遠いと感じましたが、災害の最中、初めて避難を体験するよりは、とくにひとり暮らしで、多くをひとりで判断しなければならない私にとっては、行って確認してよかったと思っています。
日頃からのローリングストックも徹底しています
なお地震の後の生活にも困らないよう、5日分ほどの水やトイレ対策など備蓄品を確保してあります。ちょっと不足しているなと思った食品は、なるべく早めに補っておきます。備蓄した非常食の、消費期限を過ぎていないか、たびたび確かめるクセをつけています。賞味期限が近いものから食べていくようにし、食べた分は補うことを忘れないようメモしておくと便利です。 このローリングストック方式を、日常の食生活の中に習慣づけておくと、慌てることなくいざというとき役に立つと思っています。もちろん非常食ばかり食べているのでは、食の楽しみが失われてしまいますので、その点も気を配るようにしています。 ただ、ストックがたりないと気がついたとき、買いしめにつながるような行動はしないようにしています。ひとりの焦燥感が社会問題につながってしまうからです。防災にも節度をもつことが、災害に備える基本で、かつ冷静なふるまいへの第一歩だと、自分に言い聞かせているのです。
水害への備えも同時に行います
地震ばかりでなく豪雨も多発しています。大きな台風もありました。避難所まで行かれない場合は、上の階への垂直逃避が必要ですが、私の場合、集合住宅の一階住まいですので、ここへ入居したとき、まず大水害時の不安を感じました。水が最初に浸入する戸口や、床まで開くガラス戸などは、せめて簡単な水のうで塞げるよう、大きなポリ袋を準備しました。ほかにも隙間をできるだけ塞ぐ工夫を、日々考えています。 想定外の気象変動が、たびたび起こりうる時代になりました。私のようにひとり暮らしの高齢者などは、普段から念入りな防備態勢をシュミレーションしておくと、少しは行動にも違いが出てくると思っています。備えあれば憂いも減りますし、平素情報に耳を傾けて、パニックだけは起こさないよう心がけておきたいものです。 ※今回紹介した防災は個人の対策です。個々の間取りや家族構成に合わせて自己責任のうえで行ってください
小笠原洋子