口から泡を吹いて倒れた夫…その後『植物状態』に。夫を2017年から支え続けSNSでイラストを発信し続ける妻 そのわけに迫る
食べ物を飲み込めるように
2017年に倒れたご主人の看護は、現在8年目に入りました。 これまでに大変だったことは、ご主人が倒れて救急病院に運ばれて数日後、歯ぎしりと食いしばりが激しすぎて下の歯が折れたこと。また、鼻から通していた経管栄養の管が苦しかったようで、数時間むせ込み続けて全身の汗が止まらず苦しんでいたことでした。 「どちらも本人が苦労していた部分なのと、私もどうしてあげることもできずに辛い思いをしました」と話します。 また、食いしばりでそらさんの指を噛んで口を開けてくれなかったときに、指が大変なことになってしまったと語ります。 苦労したこともたくさんありましたが、その中でも嬉しかったことは、言語聴覚士さんのリハビリのおかげで口から食べ物を飲み込めるようになってくれたこと。 ※言語聴覚士…ことばによるコミュニケーションに問題がある方に専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援する専門職です。また、摂食・嚥下の問題にも専門的に対応します。 はじめは口腔用綿棒にコーヒーをつけて凍らせたものでした。 それからプリンやゼリー介護食などに進み、現在ではそらさんの作った野菜を細かくつぶしたカレーなども食べられるように…。 ご主人の看護をするうえで「主人は今病院にいるため、看護は病院の皆様にしていただけています。私は自分にできるケアくらいしかできないのですが、主人がいてくれるということが私の原動力になっていると思います」とご主人への思いを話します。
毎日の面会が可能に
毎日病院に通っていたそらさんでしたが、新型コロナウイルスの流行により面会禁止となり、洗濯物の交換のみ(ご主人には会えない)から、5類に移行後は月2回の対面面会となってしまいました。そして、2024年の4月から毎日面会が可能に。 30分の面会ですが、そらさんにはやりたいことがたくさんありました。 「とにかく嬉しかったです!コロナ禍の3年間会えなかったので嬉しい気持ちと、その3年間、主人に大きな変化なく過ごしていてくれたことは病院の皆様のおかげで、ありがたいなと思ったのと、また面会できる体制を整えてくれた病院に感謝の気持ちでいっぱいでした」と、面会できる嬉しさと病院への感謝の気持ちを話してくれました。