中国の宇宙企業、ロケットを「箸で空中キャッチ」するスペースX風の回収システム開発へ
中国の宇宙スタートアップCosmoLeapは現地時間11月1日、1億人民元(約21億円)以上を調達したと発表した。箸のような構造でロケットを空中キャッチする“ユニーク”な回収システムと再使用型ロケット「火石(Yueqian)」を開発する。 降下してくる第1段エンジン(ブースター)を箸のようなアームで掴むアイデアは、Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の「Starship」ロケットが10月の統合飛行試験(Integrated Flight Test:IFT)の5回目(IFT-5)である「Flight 5」で実現に成功。同社を率いるElon Musk(イーロン・マスク氏)は、ブースターだけでなく第2段エンジン(上段)のキャッチにも意欲をみせている。 CosmoLeapが公開した動画では、大気圏に再突入した火石のブースターを、タワーに備え付けた箸のようなアームでキャッチする様子が確認できる。同ロケットは直径4m、長さ75mとStarshipよりもはるか小型で、使い捨ての場合で高度1000kmに約10t、ブースターを回収する場合で約6tの打ち上げが可能だ。 CosmoLeapによれば、火石の試験飛行は2025年か2026年を予定している。2030年頃には、さらに大型なロケットの打ち上げも計画している。
塚本直樹