「ココス」の980円朝食バイキングは“酒のつまみ”にも最適!どう考えても満足度が高すぎたワケ
ちょっとだけ飲んでから帰りたいけど、わざわざ居酒屋に行くほどではない――。そんなときに重宝するのが「ちょい飲み」のお店だ。吉野家の「吉呑み」を筆頭に、最近ではファミレスやファストフード、大衆中華チェーンなどでもちょい飲みセットを提供するところが広がっている。 日常的に酒場へ通い、酒にまつわる連載や本を多数執筆している酒場ライター・パリッコさん(@paricco)。普段は地元に密着していて、単独ではちょっと入りづらいような個人店を取り上げている彼に、ベタなチェーン店で飲んでもらう連載「パリッコのチェーン店ひとり酒」。 ⇒【写真】2巡目はブロッコリー、ポテトサラダ、そして1巡目で気に入ったなすの煮びたし 第8回に取り上げるのは、ファミレスチェーン「ココス」。朝食バイキングの料理群を酒の肴に変えてしまうというコロンブスの卵的な店選びだが、パリッコさんの選択は?
幸せだった「ココス」モーニングの記憶
以前家族で出かけた際、どこだったかの「ココス」で朝食バイキングを食べたことがあった。 もう何年も前のことなので記憶はおぼろげだど、やたらと種類の多いおかずと、食べ放題のカレーにものすごくテンションが上がり、それまでほとんど入ったことがなかったこともあって、ココスってこんなにいいところだったんだ! と感動したことを覚えている。 こういうシチュエーションの場合、たとえ朝であっても、僕ならばビールかワインの1杯くらいは頼むはず。その記憶がないということは、たぶん車で移動していたんだろう。それからしばらく、面目なくもココスのことはすっかり忘れて過ごしてしまっていた。けれどもこの連載が始まって、チェーン店のことを考える機会が増え、ふと思い出した。あの朝食バイキングをつまみに酒が飲めたら、最高に幸せなんじゃないだろうか!?
朝7時からのバイキングに酒の提供は?
株式会社ココスジャパンは、東京都港区に本社を置く1978年設立(同い年だ!)のファミリーレストランチェーン。もともと「COCO’S」は、アメリカのレストランチェーンであり、日本では、そのコンセプトに基づくカリフォルニアスタイルのレストランとして1980年に1号店をオープン。現在は、ハンバーグやステーキ、パスタなどの洋食メニューに加え、和風の定食メニューなども充実しており、日本におけるファミレスとしてはオーソドックスなスタイルと言えるだろう。 公式サイトを確認すると、朝食バイキングが提供されているのは、一部の限られた店舗のみらしい。 それによると我が家からいちばん近いのは、東京都練馬区にある「平和台店」で、距離にしておよそ5km。そして、店舗によって異なるものの、平和台店の朝食バイキング提供時間は、土日祝日の午前7時から10時半(受付最終時間は10時)。 うん、燃えてきた。開始時間の7時を目指し、コンディションをベストな状態に整えるため、徒歩で向かおう。早足で1時間もあれば着くだろう。そして空腹が最高潮になったところで、朝食バイキング飲みを始める。 いちばん不安なのは、その時間にアルコールの提供がない可能性だ。これもまた、WEBで検索してみるといろいろな情報が出てくるので、店舗によって違うのかもしれない。かといって事前に電話し「あの、朝食バイキングの時間帯って、お酒飲めますかね……?」と聞くのもなんだかみっともないような気がして(それが目的なくせに)、いちかばちかもう行ってみることにした。 というわけで、朝6時、酒を飲むために、5km先のココスを目指して歩きだす。