世界幸福度ランキング1位「フィンランド」の誰もが生きやすい社会作りの背景にあるもの[FRaU]
世界最高の図書館に選ばれたヘルシンキ中央図書館〈オーディ〉は、市民の声が随所に反映されている。3階のブックヘブンは、曲線が美しい雲のような天井と四方がガラス張りで開放感溢れる空間。子どもたちから「森と丘がほしい」という要望があり、フロアの両端を小高い丘陵に見立て、グリーンを配置した。 フィンランドでは、ローカルコミュニティ、自治体、企業、学校が常に連携している。市民の声が政治の意思決定に反映されやすいのも魅力だ。ちなみに国会議事堂と向かい合うように、同じ高さで中央図書館〈オーディ〉が建てられている。議会を開く国会と市民の憩いの場である図書館、つまりは民主主義国家として、市民と同じ目線で物事を進めていくという意味が込められているという。
この国をさまざまな角度から眺めてみると、持続可能なまちをつくる秘訣は、意外とシンプルなことかもしれないと思えてくる。目の前の問題を誰かに頼るのではなく、一人ひとりに役割があり、自分は何をすべきか考える。一人で無理なら仲間を集めて社会を変えようと動く。さて、日本はどうだろう。かたちだけのアクションではなく、暮らしがどうあるべきか、考え方や向き合い方、スタンス。この国から学ぶべきことはたくさんある。
marimekko×Spinnova
〈マリメッコ〉がタッグを組んだのは、独自の紡績技術によって、化学溶剤を使用せず、木材パルプと水のみで繊維を生成する技術を世界で初めて開発したスピンノヴァ社。
繊維の生成に必要な水量は綿花生産における消費水量のわずか1%。
生分解性で廃棄物も少なく、使用済み繊維を再生し、再利用もできる。
Solar Foods
「世界の食料生産に革命を起こす」をミッションとしたフードテック企業〈ソーラーフーズ〉は、ある微生物からタンパク質「ソレイン」の生成に成功。通常、微生物がタンパク質を生成するために発酵する際、栄養源として糖類を使うが、ソレインではCO2を使用。さまざまな食品に代替タンパク質としても使用できる。