悪天候でも遊べます 25年1月完成の富山県立山町防災児童館、ネットや滑り台など屋内に大規模遊具
富山県立山町の防災児童館複合施設(愛称・アカリエ)の建設が役場敷地内で進んでいる。目玉でもあるネット遊具と滑り台などの木製遊具を組み合わせた屋内遊具はほぼ完成。県内には悪天候でも子どもが遊べる屋内施設が少ないだけに、子育て世代に待望の施設として富山市など近隣自治体からも注目を集めそうだ。 14日、立山町役場職員の案内で建設中の施設内を見せてもらった。まず目に留まったのは、吹き抜けの天井に設置されたネット遊具。雲上の世界をイメージした2層構造で、入り口は2階にある。山小屋に見立てた木製遊具と連結しており、木製遊具に組み合わされたボールプールや滑り台でも遊ぶことができる。 町や担当業者によると、屋内遊具の全長は17メートルで、50人近くの子どもが同時に遊べる。さらに、冬場は多目的ホールに全長14メートル、高さ5・8メートルのエアー遊具を置く。屋外広場には複合遊具があり、乳幼児向けのエリアでは防災井戸を使った水遊びも楽しめる。
町企画政策課課長補佐・まちづくり係長の中川大輔さん(50)は「子どもが楽しめれば、親、祖父母と人が集まる。子ども中心の施設」と語る。 子育て世代からは期待の声が上がる。0歳と4歳の子どもと近くの前沢中央公園を訪れていた会社員の笹川あかりさん(32)は、町と隣接する富山市藤ノ木地区在住だが、よく町内の公園を訪れる。笹川さんは「大きな屋内施設は県内に少ない」と言い、民間の屋内施設がある射水市まで足を運ぶこともあるという。「(アカリエが)完成したら、子どもと遊びにいきたい」と話す。 アカリエは鉄筋コンクリート2階建てで床面積は1497平方メートル。最大350人収容の多目的ホールは災害時には避難所として活用する。総事業費は18億1700万円。 来年1月10日に完成式を行い、同月中~下旬の一般開放を予定する。年末年始を除いて午前9時~午後6時まで利用することができる。