「男も女も関係ないじゃん」という気づき

2人目を産んだ後の私は、5年前の反動で働きまくりました。 そこで私はハッ！ としました。家に帰るのを遅らせて育児を数十分でもサボるようになったのです。 5年前は「誰かの旦那の行動」として耳にしただけでも怒髪天で怒りが湧いた、あの「奥さんは家の中、赤ちゃんと同じ空間で 時間休みがないのに、夫は仕事の行き帰りに 人になれる時間があって、それだけでも不公平なのに、仕事のフリして時間ちょろまかしてどこかに寄ったりもできちゃう」という“男”のズルい行動。 「家事育児を妻にまかせっぱなしにする夫」ムーブが自分の中にあることを実感しました。これは、実際に「大黒柱妻」たちに聞くとみんな「私もそう。やっちゃう」と言います。 改めて確信しました。「女脳、男脳の差、ホルモンの違いよりも、立場の差のほうが断然デッカいじゃん」ということを。 「家事育児だけをする担当」と「仕事に没頭する担当」にハッキリ分かれると、男女関係なく後者が家事育児をサボり出すのです。 「女を舐めるんじゃねえ、女にも仕事をさせろ」と夫に主張しまくってその「仕事没頭担当」を手に入れて、満喫してみたら今度は「ああ、私も同じことやっちゃうんだ。男も女も関係ないじゃん」というゼロの地点に到達するとは思ってもみませんでした。 だからこそ、男性が「男にはオッパイがないですからねえ、育児においては女性にはかないませんよ。母親って偉大ですよね」なんてフレーズには今まで以上に「黙れ」 と思うようになり、女性も状況によってはそっち側になるという緊張感を持って過ごさなければいけない、という「結局男女って完全フィフティフィフティが実現できる。だからそこを目指すのが一番平和なのでは論」を自論として持つようになったのです。 ◇『女40代はおそろしい　夫より稼いでたら、家に居場所がなくなりました』の試し読みを公開中！ 3人の女性のひとり、一般企業でバリバリ働くまい。専業主夫の夫と2人の息子、そして毎日やって来る義母の仲の良さに疎外感を覚え、家の中で居場所がない。唯一の心のオアシスは職場の癒し系の中年男性・加賀見さんとのなにげない会話。そんななか、家事育児をしない職場の後輩男性と話が合ってしまい……。