EURO延期で救われた「スリーライオンズ」【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
好調だったスターリングもミスの多かった以前の姿に
予定通りにEUROが開催されていれば、満身創痍のイングランドは苦戦を免れなかったはず。このケイン(左)とラッシュフォード(右)も参加が難しかった。(C) Getty Images
イングランド代表のサウスゲイト監督は、おそらく安堵しているに違いない。EURO2020の1年延期で確保できたのは、十分な準備期間。怪我や不振に見舞われていた少なくない主力たちの復調が、大いに期待できる。(文:オリバー・ケイ/訳:井川洋一 2020年5月21日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イングランド』を転載) ―――◆―――◆――― 常に言動が正しく、機知に富み、信頼に足る著名人は、現代社会においてそれほど多くない。 ガレス・サウスゲイトは、信頼できる数少ない著名人の一人だ。2016年11月にイングランド代表監督に就任してから、彼は数々のデリケートな事案に直面してきたが――代表チームの規律問題、情報漏洩のリスクを抱えていたロシア・ワールドカップ(W杯)前のセキュリティー不安、敵地ブルガリアで受けた差別といった事案だ――そのたびに真摯か
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