福岡市地下鉄空港線・箱崎線の新型車両4000系を報道公開、写真93枚
6号車にフリースペース、大型窓に「2方向から座れる座席」も
福岡市交通局は23日、新型車両4000系の報道機関向け見学会を実施した。地下鉄空港線・箱崎線の新型車両として、秋頃の運用開始をめざし、搬入後に基地構内および営業時間終了後の本線での試験、営業時間中の試験走行など実施してきたという。 【写真】新型車両4000系の車内・外観(全93枚)
地下鉄空港線・箱崎線で現在活躍する車両(1000N系、2000N系)のうち、1000N系は1981年の天神~室見間開業時に導入された1000系を改造し、使用し続けている。新型車両4000系は、1000N系の老朽化に伴う更新を目的に開発され、川崎車両により1000N系と同数の計108両(6両編成×18編成)を製造予定。今秋から順次導入し、2027年度までに全18編成を更新する計画としている。 4000系の車体前面は特徴的な切妻形としたうえで、現行車両1000N系・2000N系でも採用しているブルーのラインを継承。車体側面は上部にブルーのラインを配し、窓周りに「空の玄関口」福岡空港と希望の未来、広く澄んだ青空をイメージしたスカイブルーのラインを新たに配した。
車内はロングシート主体の座席配置とし、1人あたりの座席幅を「通勤車では国内最大」という480mmとするなど、快適なシートレイアウトをめざした。袖仕切りや荷棚などにガラスを使用し、開放的かつ明るく広がりを感じられる空間としている。ドア上部に3画面の案内表示器を設け、うち2画面で路線図・次駅等の運行案内を行い、もう1画面はニュース・広告用とする。 子育て・バリアフリー設備の充実も図った。こども連れやベビーカー・車いす利用者をはじめ、キャリーバッグ等の大きな荷物を持った利用者も快適に利用してもらうことをめざし、6号車(福岡空港方先頭車)にフリースペースを設置。2歳小児(平均身長85cm程度)が「ひとり立ち」で車窓を楽しめる大型の窓を設けたほか、保護者・介助者がこどもや車いす利用者から近い場所で一緒に景色を楽しめるように、「2方向から座れる座席」を配置した。大型の手荷物スペースも用意し、袖仕切り越しにキャリーバッグを支えた状態で利用できる座席としている。