【ベトナム】ゴム各社、第3四半期の業績が大幅改善
ベトナムのゴム各社の2024年第3四半期(7~9月)の業績が改善している。同時期に国際的なゴム価格が急上昇したためだ。ベトナム・インベストメント・レビュー(VIR)が10月29日に伝えた。 各社の第3四半期決算を見ると、ダクラク・ゴムの税引き後利益(純利益)は4倍の170万米ドル(約2億5,913万円)となり、18年以来の最高益となった。純売上高も53%増加した。 フォックホア・ラバーの純利益は46.5倍の135万米ドル、純売上高は12%増の1,320万米ドル。2社はともに、ゴムラテックス価格の急上昇を好業績の要因に挙げた。 自動車や航空機のタイヤなどに使用される「RSS(くん煙シートゴム)3」と「TSR(技術的格付けゴム)20」の国際価格は異常気象の影響で、9月末時点で前年比83%、55%それぞれ上昇。ベトナムの9月の輸出価格もRSS3が30%上昇の1トン当たり平均1,697米ドル、TSR20が19%上昇の同1,588米ドルとなった。1~9月のベトナムのゴム輸出量は前年同期比6%減だったにもかかわらず、輸出額は12%増加した。 軍隊商業銀行証券(MBS)は、中国の経済刺激策やゴム農園の面積縮小により、ベトナムのゴム輸出価格は年末まで高止まりする可能性が高いとの見方を示している。