マイホーム購入は「買い物」ではなく「プロジェクト」だ!持ち家or賃貸論争は“損得勘定”で考えなければ解決する
大切なのは「決断力」
人生は決断の積み重ねです。進学、就職、結婚など、人生の大きな転機に、私たちは自分の決断によって、道を切り拓いてきました。今の自分は過去の決断の集大成なのです。 少しでも選んだ道に不安が残るとき、私たちは皆「もし●●だったら…」「あのとき▲▲していれば…」とありもしない未来を“タラレバ”で考えてしまいがちです。 特に、マイホームの購入や住宅ローンに関して、「あのとき、あの家を買っていれば…(または、買っていなければ…)」「あのとき、借り換えていれば…(または、借り換えていなければ…)」と、仮定で考えてしまう人が多い印象です。 しかし、それは無駄なことだと念頭に置いておきましょう。 そして、“タラレバ”を妄想していると、決断を保留してしまうことも多々あります。しかし、家を買うという「人生最大のプロジェクト」に際しては、長考して決断を先延ばしにしてもいいと思います。 「今は決めない」ということも、ひとつの決断だからです。 家を買う際には、通常は頭金としてある程度まとまった自己資金が必要になります。 今は家を買う頭金がないから買えないという決断をしたとしても、そう遅くない将来にマイホームを買うための自己資金を貯蓄することは、今からでもすぐにできることです。 この決断に保留はありません。 千日太郎 オフィス千日合同会社代表社員、公認会計士。著書に『住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本』、『家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本』(いずれも日本実業出版社) がある。
千日太郎