米ツアー最終予選挑戦を表明した竹田麗央＝3日、東名CC

女子ゴルフの日本ツアーで昨季まで2季連続年間女王の山下美夢有（23）＝加賀電子＝と、今季7勝の竹田麗央（21）＝ヤマエグループHD＝が3日、来季の米ツアー出場権を懸けた12月の最終予選会（Qシリーズ）にエントリーしたことを明かした。4日開幕の「スタンレーレディス」（静岡・東名CC）のプロアマ戦後にそれぞれ取材に応じ、世界挑戦への思いを口にした。 国内女子ゴルフ界を席巻する2人が決意を固めた。通算11勝の山下はマネジメント会社を通じ、最終予選会へのエントリー（8日締め切り）を発表。プロアマ戦後、自らの口で気持ちを語った。 「今年、海外メジャー5試合に出て、やっぱりメジャーで優勝したい気持ちが強くなった。しっかり結果を出したいと思ったので決めました」 今季国内では優勝こそないが、7度の2位と変わらぬ安定感を誇る。一方、6月の「全米女子プロ選手権」で2位など海外でも存在感を示した。心が揺れる中、8月にパリ五輪に出場し「それまで米ツアーに行きたいって気持ちもあったけど、もっと海外の試合で優勝したいという気持ちになった」。1打及ばず4位でメダルを逃した経験も、思いを加速させた。 今季初優勝を含む7勝を挙げ、メルセデスランク1位の竹田も最終予選会挑戦を決めた。山下と争った前週の「日本女子オープン」優勝後の会見で前向きな気持ちを明かしており、「月曜日（9月30日）ぐらいに決めました」とはにかんだ。 今季は海外メジャー4戦に出場。世界への思いが膨らむ中、9月の「ソニー日本女子プロ選手権」優勝で日本ツアーの3年シードを獲得したことで「今年挑戦してもいいかなと思った」。米ツアー参戦歴のある叔母、平瀬真由美にも「今が一番いいんじゃないか」と後押ししてもらった。 現在世界ランクは山下が17位、竹田が26位。「10月8日時点の世界ランク75位以内」の資格で臨む最終予選会は、12月5～9日に米アラバマ州のマグノリアグローブGCで開催される。その前に、今季日本ツアーは残り8試合。心を決めた2人が、さらにギアを上げる。（阿部慎） ★岩井姉妹も

岩井明愛、千怜の双子姉妹も12月の最終予選会への出場を表明している。また、15日からの2次予選（米フロリダ州）には原英莉花と神谷そらがエントリー。米下部ツアー（エプソンツアー）には今季、ルーキーの馬場咲希が参戦中で現在ポイントランク18位。上位10位までが来季はレギュラーツアーに昇格できる中、今週の最終戦を迎える。