「岡本和真28歳は巨人に残ったほうがいい」NHK解説者・武田一浩(巨人OB)がメジャー移籍を止めるワケ「ゆくゆくは巨人のコーチ、監督に…」
NHK解説者の武田一浩氏(元日ハム、ダイエー、中日、巨人)によるメジャーリーグ9月総評。大谷の偉業に隠れてしまった日本人メジャーリーガーたちへ激励と喝を送った。【全2回の後編/前編も公開中】 【変わりすぎ写真】「ガリガリだった高校時代」岡本和真、甲子園でピッチャーも…&「岡本、めっちゃキレてる…」球審をギロリ&“テレビに映らない”大谷翔平まですべて見る ◆◆◆
「山本は試合途中までダメでした」
54-59という歴史的記録を打ち立てた今季の大谷翔平だが、彼以外の日本人選手も特筆に値する活躍をしている。 大谷のチームメイトである山本由伸は6月に戦線を離脱後、9月に復帰し、7勝2敗、防御率3.00。3月21日の初登板では1回5失点と乱調したが、その後、メジャーのマウンドに慣れていったように思える。 「山本は復帰後、現地時間9月22日のロッキーズ戦の途中までボールはダメでした。ちょっと肩の開きが早かったんだけど、それを修正して本来の投球が戻ってきました。ポストシーズンでは、チームに貢献できると思いますよ。なにせ、ドジャースは投手力が弱いので、山本が頑張らなくてはなりませんから。来季は怪我さえしなければ15勝はあげられます。1年間ローテーションを守ったときの数字を見てみたいですね」 一方、大谷と同級生の鈴木誠也(カブス)は今シーズン打率.283、21本塁打、73打点を記録。2年連続20本塁打は松井秀喜、大谷に次ぐ日本人3人目で、右打者では初である。 「右バッターであれだけ打てる選手は、これまで日本人ではいなかったから立派ですよ。今やカブスに欠かせない選手になっているので、来季も期待したいですね。今季は怪我の影響で途中離脱がありました。メジャーの速い変化球にも対応していますから、来季は怪我をしなければ3割30本は打てると思います。大谷の記録で霞んでしまいますが、鈴木のバッティングも注目したほうがいいです」
「今永は120点」新人王争いのライバル2人とは?
鈴木の同僚で今季からメジャー移籍した今永昇太は、15勝3敗、防御率2.91、174奪三振。武田氏が前回記事で予想した「15勝」に見事届き、新人王受賞が期待されている。 「今永は15勝して負けが少ないし、奪三振数が多い。規定投球回もクリアしていますから、成績的に新人王は十分あり得ます。他の候補はパドレスのジャクソン・メリル(野手)、パイレーツのポール・スキーンズ(投手)など。メリルは打率2割9分で24本塁打、スキーンズは防御率はいいけど規定投球回に届いていない。数字を見れば今永に分があると思うけど、“純粋なルーキー”ということを加味したら、わからないね。成績的には十分でしょう。僕が記者として投票するなら今永。今永の今季は120点です。あとは来年、千賀みたいに怪我しないでほしいね」 また、今永同様、今季から海を渡ったのが松井裕樹(パドレス)だ。松井は64試合に登板し、4勝2敗9ホールド、防御率は3.73。1年目での60登板は日本人投手では7人目だ。 「松井は頑張ったよ。よく64試合も投げました。ただ、接戦とか勝ち試合であまり投げられていないので、本人としては思うような使われ方じゃなかったと思います。勝ちパターンに入れなかった。なのでポストシーズンでは、ベンチ入りしないかもしれませんね。とはいえ、60登板はすごいよ。8回や9回に試合を任せられると本人的にはいいんじゃないかな。まだ若いし、来季の進化を期待します。あと、先輩のダルビッシュはコントロールがよくなって、まだまだ衰えていないね」
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