SUPER EIGHT、5人のスーパーヒーローの可能性は無限大 心機一転の最新作で首位獲得
<CD Chart Focus> 参考:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2024-08-12/ 【写真】ヒーロー仕様のSUPER EIGHT 2024年8月12日付(8月6日発表)のオリコン週間アルバムランキングでは、SUPER EIGHTの『SUPER EIGHT』が推定売上枚数183,310枚で1位を記録。その後、Official髭男dism『Rejoice』が95,689枚で2位、ゆず『図鑑』が30,233枚で3位と続いた。SUPER EIGHTはこれで12作連続・通算12作目の1位獲得だという(※1)。 今回取り上げるのは、1位のSUPER EIGHT。今年2月に改名し、心機一転でリリースする初のフルアルバムの本作は、2022年にリリースされた『喝采』以降のシングル曲に加えて、通常盤と配信盤のボーナストラックには、2014年に発表された「オモイダマ」のリアレンジバージョンや2015年リリースのアルバム『関ジャニ∞の元気が出るCD!!』に収録されていた楽曲「勝手に仕上がれ」をアップデートした「“超”勝手に仕上がれ」など、同グループの現在はもちろん、過去の作品も新しい形に作り直してまとめた一枚となっている。 新録曲を中心に1曲ずつ見ていこう。本作の実質的な幕開けとなる「カカッテコーゼ」は、同グループが出演する人気番組『EIGHT-JAM』(テレビ朝日系)でもお馴染みとなっている音楽プロデューサー・蔦谷好位置による作曲で、疾走感のあるロックを土台としたサウンドから、途中でマーチングバンド的なパートも挟まれる。戦隊モノのテーマ曲としてもフィットしそうなワクワク感のある一曲だ。これまでグループが貫いてきたスタイルと地続きの“がむしゃら感”やポジティブさが曲からも見て取れる。 従来の彼らの路線と比べると少々新たな雰囲気が顔を出してくるのが、つんく♂が楽曲提供したディスコポップの「なんだかThat's 青春!」。シャウトから始まり、豪華なブラスセクションや激しいギターサウンドが暴れる力強い一曲となっている。とりわけボーカルワークは特徴的で、〈Come on!〉や〈YEAH〉のほか、特に意味を持たない言葉でリズムを刻むようなファンキーな発声が痛快だ。まるでジェームス・ブラウンのようなこのソウルフルなパフォーマンスは、彼らの本来持っている心のアツさを、音楽的に新しい形で引き出していると感じた。 次の「HAPPY」も面白い。Pecori(ODD Foot Works)、MONJOE(DATS)、SHUN(FIVE NEW OLD)といった気鋭のアーティストたちが制作したこの曲は、軽快なピアノのタッチが牽引する洗練されたトラックの上で展開されるラップ表現が印象的。SUPER EIGHTの新機軸とも言うべきヒップホップ路線のポップスを奏でている。