「Jリーグ→海外」の最高額は? 日本人歴代移籍金ランキング11~20位。高い金額で海を渡ったのは?
13位:大久保嘉人(おおくぼ・よしと) 生年月日:1982年6月9日 移籍先:ヴィッセル神戸→ヴォルフスブルク(ドイツ) 移籍日:2009年1月3日 移籍金:200万ユーロ(約3.2億円) J1歴代最多得点記録保持者の大久保嘉人は、キャリアで2度ヨーロッパに挑戦している。1度目は2005年のマジョルカで、このときはセレッソ大阪からの期限付き移籍だった。2度目は2009年1月で、ヴィッセル神戸から移籍金200万ユーロ(約3.2億円)でドイツのヴォルフスブルクに加入している。 鬼軍曹で知られるフェリックス・マガト監督が率いるヴォルフスブルクの一員になった大久保は、ブンデスリーガデビュー戦のケルン戦でアシストを記録して好スタートを切り、次のボーフム戦では初先発を飾ったが、その後は結果を残せず、出場しても終盤の短い時間のみという起用法となり、半年で日本に帰ることになった。ブンデスリーガでの総出場時間は153分と、成功とは言えないものだった。 ただ、当時のヴォルフスブルクは、2008/09シーズンのブンデスリーガ得点王であるグラフィッチやエディン・ジェコといった世界的なFWがいたため、出番が限られたのは仕方のないことだろう。その中でもマガト監督は大久保を評価していたと言われるが、指揮官が同シーズンで退任となり、大久保も出場機会を求めて日本に戻ることを決断した。 その後、大久保の日本での活躍は誰もが知るところだ。ドイツで過ごした半年はつまずきかもしれないが、のちの成功につながる経験だったのかもしれない。
12位:斉藤光毅(さいとう・こうき) 生年月日:2001年8月10日 移籍先:横浜FC→ロンメル(ベルギー) 移籍日:2021年1月4日 移籍金:221万ユーロ(約3.54億円) 斉藤光毅は、横浜FCのアカデミーで育ち、16歳でJリーグデビューを果たした。その後プロ契約を交わして、J2とJ1でコンスタントにプレーし、2021年1月に19歳でベルギーのロンメルに221万ユーロ(約3.54億円)の移籍金で加わっている。 2022年夏からオランダのスパルタにレンタルで加わった斉藤は、ここでさらに評価を高めており、2022/23シーズンはリーグ戦26試合に出て7得点を挙げた。2023/24シーズンはハムストリングの負傷で4カ月弱の離脱があったものの、リーグ戦21試合に出場して3得点5アシストを記録し、存在感を放った。 市場価値は、ロンメルが獲得した時点で62.5万ユーロ(約1億円)だったが、現在は400万ユーロ(約6.4億円)と評価されており、すでにロンメルが投資した額以上の価値となっている。 19歳の若者に221万ユーロという移籍金は、将来性への期待が込められている。パリ五輪に臨むU-23サッカー日本代表で10番を背負うことが決まった斉藤は、オリンピックでも期待に応えてもらいたいところだ。