「和牛」と「国産牛」の違いは?100グラムあたりそれぞれ価格はいくら?
牛肉を買う際、「和牛」や「国産牛」との表記を見て違いに迷う方もいるかもしれません。一見同じ意味に思えますが、厳密には定義が異なるため使い分けられているようです。 そこで今回は、「和牛」と「国産牛」の違いを説明しながら、価格がどのように変わるのかをご紹介します。何となくお肉を買っていた方は、これを機に2つの違いを理解したうえでお肉を選んでみるのも楽しいでしょう。 ▼夫婦2人で「6缶パック」のビールを1週間で消費! これって飲みすぎ? 健康のためにもやめるべき?
「和牛」と「国産牛」の違い
日本で売られている牛肉は、大きく「輸入牛」と「国産牛」に分けられます。さらに国産牛の中には「和牛」と呼ばれるカテゴリーがあり、この2つは厳密には違う定義を持ちます。 国産牛は、日本国内で飼育・加工された牛肉を指し、広い意味で使用される言葉です。 なぜなら、国産牛と表記された牛肉の中には、海外の牛を輸入したのち、日本で飼育・加工した牛も含まれるからです。海外の牛であっても、日本での飼育期間の方が長ければ、国産牛として扱われるのです。価格は、和牛に比べて安い傾向にあります。 一方和牛は、特定種から生まれたことが証明でき、日本で生まれ育った牛を指します。 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、現在国内で和牛と認められる品種は、以下の4つ、およびこの4種間のハイブリッド種です。 ・黒毛和種 ・褐毛(あかげ)和種 ・日本短角種 ・無角和種 中でも「黒毛和種」は、その全体の90%以上を占めています。「松阪牛」や「米沢牛」なども黒毛和種です。
「和牛」と「国産牛」は価格帯も異なる
和牛と国産牛の違いが分かったところで、次は価格帯を比べてみましょう。国産牛に比べて和牛の方が高価な傾向にあるといわれていますが、実際にどれほどの差があるのでしょうか。それぞれの販売価格(部位別、首都圏仲間価格)の相場を表1にまとめました。 表1
※筆者作成(2024年5月時点) 表1を見てみると、どの部位でも和牛の方が価格は高いことが分かります。ロースでは、和牛と国産牛で約2300円の差が見られます。 表1の価格はあくまで相場からの予測値であり、販売元や種類、ランクによっても価格は大きく変動するため、目安として参考にしてください。 実際に販売されている商品の価格を見ても、和牛は約5780円/キログラム、国産牛は約3730円/キログラムとなっていました。100グラムあたりの価格はそれぞれ、和牛が約578円、国産牛が約373円です。 なお、すき焼きで使用される牛肉の目安は、個人差はあるものの一般的には1人前で150グラムほどです。1キログラムあれば6~7人前ほどになるため、人数に合わせて購入する量を決めましょう。2~3人前を用意したい場合、500グラムほどあればよいので、3000円あれば和牛を購入できそうです。