大東大ラグビー部のレジェンド・ラトゥの息子がデビュー
主力組は国際色豊かな顔ぶれだ。かつてラトゥが務めたナンバーエイトは、器用な4年生のテビタ・ツポウ。仕留め役のウイングにはパワフルな2年生のホセア・サウマキ、すばしこい1年生の岡新之助タフォキタウが並ぶ。岡は日本人の母を持ち、外国人枠外での出場が可能だ。攻めの起点はスクラムハーフ小山大輝、スタンドオフ川向瑛の2年生コンビである。鋭利なランで周りを引っ張る。3年生のフランカー長谷川崚太は身長188センチ、体重99キロの体躯で50メートル走は5秒台で走り、鏡特別顧問に「大学で完成しなかったら、その後完成すればいい。器がでかいんだから」と言わしめる逸材だ。 そんななか日本人となった「ルカ」は、センターとしてコミュニケーター兼突破役を期待される。春先は「言葉がぱっと出てこない」と試合中の周囲との連携に課題を抱えていたが、それは時間が解決しそうだ。ウイングのサウマキは、ナンバーエイトのツポウによる通訳を介してこう口にしたものだ。「ルカはトンガ語もわかるので、コミュニケーションが取りやすい」。 チームメイトから「日本人にはない走りをする」と信頼される日本人の「ルカ」は、ネイティブの日本語で宣言する。「80分プレーできるのは大きいと思います。ゴールは一緒ですね。ただ自分の仕事を果たすだけ」。東京はキヤノンスポーツパークでのオープニングゲーム、昨季5位の日大とぶつかる。 (文責・向風見也/ラグビーライター)