「お母さん、もう応援に来ないで…」と息子が哀願。少年野球の「応援虐待」無自覚だった両親の恥ずかしすぎる言動
【スポーツは本来、楽しいもの、爽快感を得られるものです。しかしながら、スポーツが持つ性質によって、残念ながらときに、その本質に反して、暴力・暴言・ハラスメント等の行為が起こりやすい環境になってしまう場合がありますーー】 これはJFAの公式ウェブサイトに掲示されている「警告文」である。 NPBも「試合観戦契約約款」として、監督やコーチ、選手らへの「誹謗中傷その他の迷惑を及ぼす行為」を厳しく禁じている。 一昔前なら「単なるヤジ」とされたケースも、現代では重大なハラスメントになることがある。 応援する側のマナーもまた、実は多くの人の目に晒されている。今回は息子の野球の応援で批判を浴びることになったあるご家族の告白をご紹介したい。 ……………………………………………………………………
鷲尾玲子さん(仮名・48歳)は、小学生と高校生の男の子をもつ母親だ。子どもたちは夫の強い勧めで幼い頃から、野球を習っている。 「地元の少年野球クラブに入っています。野球をやらないという選択肢は我が家にはありません。夫が生粋の野球好きなんです」。 夫の地元は東京でジャイアンツのファン。 「夫は根っからの巨人好き。自身も高校まで野球をやっていたこともあり、今でも野球命ですね。子どもたちの野球チームのコーチでもあります」。 玲子さんの地元は滋賀で、隠れ阪神ファンだという。 「昔はテレビのチャンネル権は、お父さんにあったでしょう?だから、ペナントレース中は野球中継が基本。父がビールや焼酎を煽りながら、あーでもない、こーでもないと言いながら野球を見るのが日常の風景でした。その影響で、応援するなら本当は阪神ファン。でも喧嘩になるので家ではその話はしません」。 結婚前のデートはもっぱら野球観戦だったらしい。 「よく神宮にいきましたね。あの頃は今よりもっと手荒な応援でブーイングとかヤジも普通にありました。今なら一発アウトな発言もよく耳にしました。正直なところ、私はそれはそれで楽しいというか、燃える感じで好きでしたけど」。 しかし、時代は変わっている。