【『No No Girls』レポート#5】候補者の人生が詰まったクリエイティブ審査がスタート。ちゃんみな「自分の歌詞を伝えることに集中している姿に泣きそうになった」
本番に向けて課題が残されたASHA
そして、レコーディング当日。CHIKAとMAHINAはプリプロから成長を遂げていたようで、ちゃんみなはいい反応を示す。では、ASHAはどうだろうか。 実は前日に、ちゃんみなからこんな提案を受けていた。 「ASHAの今の歌い方だと寿命が短い気がするんだよね。声帯的にも負担がかかるし、もとの声をだいぶ変えちゃっているから。元の声がすごく素敵だからさ、あんまり毛を生やしすぎず。期待しているからこそ、やってみてほしい」 ASHAは迷う中でレコーディングを迎えていた。 自分なりの方法で歌い方を変えて歌うASHAだが、ちゃんみなの目つきは険しい。歌い終えるとまず「歌詞を見せて」とひと言。渡された歌詞ノートを確認しながら「何を言っているか全然わからなくて」と指摘した。特に気にしていたのは、ラップにおける英語の発音だ。 「<sorry>って言いたいんだったら(これだと)“ソリ”ってなっているから……」「<sorry>で1回声帯を閉じなきゃいけない」「意味をちゃんと伝えるのは最低ライン」「歌詞を変えなきゃいけない。自分で発音できないんだったら」「喉をいちいち閉められてる感じ」 やや厳し目なアドバイスが次々と出てくる。ラップ歴が長いASHAには少々こたえるようだ。返事は徐々に弱々しくなっていく。そんなふたりのやりとりに場の空気は張り詰めていた。 ちゃんみなからブースの外で練習するように指示されたASHA。ほかのふたりが順調にレコーディングを進めるなか、彼女は壁に向かって何度も何度も歌い続ける。しばらくして再びレコーディングへ。指摘された箇所はかなり改善したように聴こえるが、ちゃんみなはOKとは言わなかった。 「よくなった。けど本番はもっとがんばってほしい。もっと大げさにやらないと聞こえないから」 本番に向けて課題が残されたASHA。思わずスタッフに、「自分の中ではできていると思ったんですけど、いざやってみたらできないことだらけだった。そこに気づけてない自分にも、ラッパーとして向いていないのかなという不安に変わった」とこぼす。しかしそんなネガティブな気持ちに負けまいとするかのように、本番を楽しみにしているちゃんみなを裏切りたくない、ちゃんと結果を出したい、と最後には決意を示していた。