25歳で上場、2児の父。成田修造さんの“仕事と子育ての両立”の極意は「仕事を一生懸命しないこと」
「それでも、フルベットしなきゃいけない時期なんです」と聞いてみた
森久保: ここまではかなり納得できたんですが、そのうえで… 自分は、『新R25』で頑張っていて、やっぱりまだまだスタートアップ的な働き方はしていかなきゃいけない気はするんですよ。 「結局フルベットしなきゃいけない」場合は、どうしたらいいですかね? 成田さん: その場合、“フルベットした成果”って奥様とかご家族は納得できるレベルのものなんですかね? 何かを犠牲にして仕事に取り組むわけじゃないですか。その分は誰かがカバーしなきゃいけない。 「それで出せる成果は夫婦お互いが納得できるものなのか?」っていうのはありますよね。 森久保: そうですね… 成田さん: その仕事で達成したい「夢」があるとして、奥様もそれを共有できてなければ“分離”しますよね。 「2人の共通の夢」や「家族の夢」になっていれば全然問題ないと思いますけど。 独りよがりに「自分だけこうなりたい」と思ってたら、それは無理ですよね。 森久保: おっしゃるとおりですね。 自分も含めて、多くの人が「仕事だからしょうがないじゃん」とか… 成田さん: その言葉はよく聞きますよね。でもそれは通用しないと思います。
家族や、奥さんとのことに関しても「解像度高く目標を持つ」
森久保: 以前成田さんを取材したときに「常に10年先の計画を解像度高く持っている」っておっしゃっていて。今日のお話にも、それが関係しているんでしょうか? 成田さん: そうですね。家族に関しても「計画」を持っていて。 たとえば、「50歳ぐらいまで息子と一緒にバスケができる状態でいたい」とか。なんなら「そのときも自分のほうがうまくいたい」とか(笑)。 そのためにはこれぐらいトレーニングをしなくちゃ…っていうふうにつながってくるんですよね。 あとは「奥さんとの関係性がどんな状態か」っていう定性的な目標も掲げています。 森久保: すごい…差し支えない範囲で“奥さんとの目標”ってどういう感じなんですか? 成田さん: 奥さんは、同い年で35歳なんですけど。この10年はそこまで仕事を頑張らなくていいと思ってるらしいんですね。 そのかわり、「45歳以降は自分で事業をやりたい」という目標を持っていて。じゃあ「その事業のプランは一緒に考えよう」とか、「そのための資金は自分が稼ぐ」とか、そういった会話をしながら定めてますね。 森久保: 解像度高っ…! 成田さん: それぐらい、「遠くを見る」っていうのは大事ですね。 森久保: 近視眼的に見ると、今“自分のすべて”だと思っている仕事も10年後、20年後から見ると「あれ、いるんだっけ?」ってなるのかもしれないな… 成田さん: そうなんですよ。大抵のことは大したことないですからね(笑)。 でも、本当に大事なこともあるので… 「今やっていることが本当に大事なのか、そうじゃないのか」という目線を、仕事に対しても持つべきだと思いますね。