4月訪米の岸田総理 安倍元総理と同じ「米上下両院合同会議での演説」は実現するのか
双日総合研究所チーフエコノミストの吉崎達彦が3月15日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米大統領選と岸田総理の訪米について解説した。
3月の時点で「2大政党の候補」が決まってしまった米大統領選
吉崎)アメリカ大統領選挙の投票日は11月5日ですが、3月のこの時期に、もう2大政党の候補者が決まってしまったことに驚いています。歴史的にも珍しいのではないでしょうか。正式に決まるのは7~8月の党大会なのに、はるか手前で決まった。大丈夫かなと思いますけれどね。 飯田)事実上、大統領選挙がスタートしてしまう。
大統領選は11月でまだ期間があり、「ほぼトラ」とは言えない
吉崎)今朝(3月15日)の日経新聞の経済教室で、前嶋和弘氏が「“ほぼトラ”ではない」という内容の記事を書いていましたが、極めてわかりやすい話です。いまの支持率を比べて「トランプ前大統領が何%リード」などと話しても、あまり意味がありません。9月を過ぎなければ本気で考えない有権者もいるし、なかには3日前になって考える人もいるわけです。しかも最後は6~7つの激戦州の選挙人を足し合わせ、「どちらが多いか」という話になります。結局、最後はまた博打のような感じになるのです。 飯田)丁か半かというような。 吉崎)それまでには裁判などもあるので、決して「ほぼトラ」ではない。ただ、目の前の「もしトラ」リスクには対応しなければいけません。
4月に訪米する岸田総理 ~安倍元総理と同じ上下両院合同会議での演説は実現するのか
飯田)すべてが大統領選挙に向けて進むなか、4月には岸田総理が国賓として訪米します。 吉崎)4月10日にはホワイトハウスで日米首脳会談、11日には上下両院合同会議での演説があるかも知れない。実現すれば、2015年の安倍元総理以来となります。岸田さんは安倍さんを意識していますから、上下両院合同会議で演説したいのではないでしょうか。 飯田)「希望の同盟へ」と言ったあの演説をやりたい。 吉崎)ただ、伝わってくる話によると、その前にホワイトハウスの晩餐会で「宴会芸ができないか」という話があるようです。バイデン政権になってから韓国の尹大統領も国賓として招かれていますが、尹大統領はアメリカ人なら誰でも知っている「アメリカン・パイ」という歌を歌い、大喝采になったのです。「岸田さんには、そういうものはありますか?」と尋ねると、「お酒ならいくらでもいけるけれど、歌は得意ではない」と言ったとか。 飯田)ここは林官房長官を連れて「イマジン」を歌いますか。