4月訪米の岸田総理 安倍元総理と同じ「米上下両院合同会議での演説」は実現するのか
訪米の際のパフォーマンスも重要
吉崎)外交の先端となると「そんなことも考えなければいけないのか」と思いますが。 飯田)確かに昔、ブッシュ元大統領と小泉元首相がキャッチボールをやりましたが、パフォーマンス的なものも必要なのですか? 吉崎)トランプさんが来日した際も、安倍さんはゴルフ場に行き、両国国技館に行って、六本木の炉端焼き店で接待しました。このようにみんなが覚えているのがすごいですよね。 飯田)そうですね。松山英樹さんが来たり。 吉崎)オバマさんのときは「すきやばし次郎」でしたが、政治において「いかに印象に残ることをするか」も大事ですね。
決して悪くないバイデン大統領と岸田総理
飯田)その前に、「激戦州の1つの工場に行くのではないか」という話が出ていますね。 吉崎)トヨタの電池工場があるノースカロライナ州に行くというアイデアがあります。ただ、ノースカロライナ州は2020年にギリギリでトランプ氏が勝ったところなのです。 飯田)いわゆるスイング・ステート、どちらに転ぶかわからない州ですか。 吉崎)岸田さんが行くとバイデンさんは喜ぶ。逆にトランプさんからは睨まれる恐れがあるので、難しいですよね。 飯田)「俺の票を奪いに来たな」と。ただ、当然ながら公式には、現職大統領と現職総理は向き合わなければいけません。トランプ氏に対しては麻生氏が年明けに会いに行きました。 吉崎)きっと別ルートを開拓しているのでしょう。いまのバイデン大統領と岸田総理は、悪くないと思います。カーター元大統領と大平元総理に重なって見えるのですよね。 飯田)ジミー・カーター氏。 吉崎)民主党の大統領で、日本の首相とうまくいった珍しい例です。しかも大平さんは宏池会で、岸田さんはその後継者であることを考えると、うまくいって欲しいですね。ただ、カーター氏は1期だけで終わってしまったし、大平さんは無念の急死となった。 飯田)選挙中に急死されました。