「じっとしているとすぐ寝ちゃう」看板娘が、月120件の契約を決めながら全国の酒蔵を巡っていた
「まず、オフライン教育で30年近く、オンライン教育でも8年以上積み重ねてきた実績が強みですね。さらに、4万人近くの教師が在籍しているので、電話やアンケートでの詳しいヒアリングのもと、そのお子さんとの相性も含めて教師を厳選します」。 なお、詩織さんの仕事は資料請求や問い合わせがあったお客さんに電話をかけて、オンライン面談に進むためのアポイントを取ること。 入社2年目で営業成績がトップになったうえに、彼女がアポを入れた面談が契約に至った件数が月に120件を超えたこともある。これはいまだ破られない同社の最高記録だという。 「当時、営業トップの先輩と週3か4ぐらいで飲みながら報告とフィードバックを繰り返すなど、とにかくがむしゃらに取り組んでいました。 ポイントはお客さんのニーズを的確に捉えること。また、電話は顔が見えないので、ちょっとした声のトーンや間の取り方がすごく大事なんです」。
たとえば、大学受験で医学部志望なら医学部専門の教師を紹介する。 志望校に合格するには実力が足りず、お母さんが浪人前提で寮を探していたが、ふたを開けてみると志望校以上のレベルの大学に受かったこともあるそうだ。
そんな詩織さんを推薦してくれたのは、入社2年目で同じ部署で働く遠藤菜月さん。 「阿部さんは絶対に手を抜かない人です。相当忙しいときでも全部こなしているのを見てすごいなあと思います。 電話でのアポ取りではお母さんがお子さんのことを話すのを聞きながら、その話を折らずにこちらが伝えたいことを折り込むんですが、そういうノウハウを教えてもらいました」。
そう、詩織さんはお酒、とくに日本酒にハマっているのだ。その知識量も半端ではない。 「日本酒を好きになったきっかけは、大学時代に赤羽の老舗天ぷら屋さんで飲んだ山形の『十四代』です。それまでは、日本酒なんてと思っていましたが、こんなに美味しいのかと本当にびっくりしました」。