堀ちえみ 57歳 舌がん手術から約5年 これまで「痛みがつきものの人生」 【菅谷大介、がんを知る】シリーズ 第4回
2022年にすい臓がんを公表した、日本テレビの菅谷大介アナウンサー(53)が、がんを経験した様々な人と対談し、本音で語り合う『菅谷大介、がんを知る』。第4回の対談相手は、2019年2月に舌がんを公表した堀ちえみさん(57)です。 【動画】堀ちえみさん 舌がんの手術から約5年 舌の6割以上を切除も歌手として復帰へ 堀さんは、第6回ホリプロタレントスカウトキャラバンで芸能界入りし、1982年3月『潮風の少女』 でデビュー。1983年に出演したドラマ『スチュワーデス物語』は堀さんの代表作となっています。7児の母として日々忙しく生活する中で、2019年2月、自身のブログで“舌がんのステージ4”であることを公表。手術で舌の6割以上を切除するも、今年2月に舌がんの完治を報告しました。
■「口内炎だと思いこんでいた」
菅谷:“がん”と言われた経緯は? 堀:(がんと診断される)8か月前に点みたいなのができていて、私の場合は口内炎だと思い込んでいて。周りに口くうがん(の人)が誰もいなかった。でも痛いからあちこち病院に診てもらったけれども、結果は“口内炎”。なかなか分かりづらい、判別がつきづらいのがこのがんの特徴で。 堀さんは、痛みが原因で、食べられない、飲めない日々のなか、最後は眠れなくなってしまい、病院で再び診察。診断は“舌がん”でその時点でステージ4、リンパ節への転移も見つかりました。舌の違和感があってから、すでに8か月の歳月が過ぎていたといいます。
■これまで痛みがつきものの人生…娘からは「生きてほしい」
菅谷:当時のブログをみるとネガティブな、“治療しなくてもいいのかなっていうふうに思った”など書かれているじゃないですか。あれも正直な気持ちだと思います。 堀:その前にもいろんな病気を経験して。“特発性重症急性すい炎”になった時も、3日が山だったし、“リウマチ”も持っていたし。そういう事を考えたら、痛みがつきものの人生だったので、もうこれ以上手術っていう方法を選んで痛い思いしたくないなって。 人生を振り返り“幸せだったな”“もういいかなって”と、全てを手放す気持ちになっていた堀さん。しかし、娘に言われた言葉で心境に変化があったといいます。 堀:一番末の娘に(病気の)告知を受けた内容を話したら、もうわんわん泣いて。「生きてほしい。また痛い思いするかもしれないけど、耐えてほしい。私まだ16歳で、16年間しかお母さんと一緒にいられなかったことになるんだよ」と言われて。“あぁ、そうか”ってふと思って。命って家族を持った以上は、自分ひとりのものではない。だからこの子のためにも、主人のためにも、他の子のためにも私は生きないとって思い、手術の方向でいこうと思いました。