三浦雄一郎さんが報告会 南米最高峰登頂を断念(全文1)無事、帰ってまいりました
南米大陸最高峰アコンカグア(アルゼンチン、標高6960メートル)への登頂を断念したプロスキーヤーの三浦雄一郎さん(86)が26日帰国し、報道機関向けの報告会を行った。 【動画】三浦雄一郎さん帰国で報告会 南米最高峰登頂を断念(2019年1月26日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「三浦雄一郎さん帰国で報告会 南米最高峰登頂を断念(2019年1月26日)」に対応しております。 ◇ ◇
三浦雄一郎さんの報告
司会:皆さま、お時間になりましたので、これより三浦雄一郎、そして三浦豪太、南米最高峰アコンカグアの遠征帰国報告会をスタートさせていただきたいと思います。本日、朝9時過ぎに成田空港に到着いたしまして、こちらの事務所に直行する前に、おなかがすいたと言って千葉で降りて、おすしを食べてまいりました。食欲だけはすごく元気にあります。 それでは、本日、帰ってきたばかりですが、三浦雄一郎より皆さまに今回のご報告をさせていただきたいと思います。 三浦雄一郎:皆さん、大勢、また、お集まりいただきまして、ありがとうございます。無事、帰ってまいりました。ちょっと座ったほうがいいかな。失礼して座って。はい。今日、無事、成田へ帰ってきました。残念なことに、登頂はドクターストップということで、今回は6000メーター、コレラというキャンプ地まで行って、そこで登頂を断念して帰ってきました。今、考えれば、ドクターストップを受けた時点では、まだまだいけるかなとは思ってたんですけども、ある意味では、いろいろ、力を残して帰ってこれたということで、次へのチャレンジ、これがあるならということで、今回はこちらにいらっしゃる大城先生ドクターストップと、これを気持ち良く受け入れて、そして無事、帰ってきました。 僕自身にとって出発前はかなり不安でもありました。血圧も高い、公園散歩しても苦しかったというような状態から、山に入って1日1日と、日本出る前は、普段の血圧が168、80と高かったんですけど、山に入ってからのほうが、もちろん大城先生の手当てもありまして、140代前後に血圧も下がるということで、先生からお褒めをいただいたということもありました。体調もだいぶ良くなりながら、これならまだまだいける、特に今回は5500メーターから6000メーターまで歩きましたけども、この場合は酸素を吸いまして、その酸素を吸えばこんなに好調に歩けるんだとか、そんな感じでもありました。 ただし、6000メーター辺り、このアコンカグア、南米独特の、いきなり太平洋からほぼ7000メーター近い大きな山脈があるものですから、風が非常に強いと。で、現地、向こうは夏だというのに、こんなに寒いのかと。 僕は前に53歳のとき、ほぼ30年前に登ったときは、ベースキャンプから2日であっという間に頂上に登って、頂上直後からちょっと苦しみましたけども、わりあい楽に登れたという意識がありました。ただ、86歳になってみて、このアコンカグア、登ってみて、こんな山が大きかったのかと、あらためて山のスケールの大きさと同時に、50代のときと86歳になって、こんなにまた体力差、これが違うのかということで、自分自身でも、うーん、年を取ったかなと、そう思いました。 しかし、ともあれ、6000メーターまでは、十分、元気いっぱいでいたということが、ある意味でいえば、いい自信といいますか、次のチャレンジのステップになるのかなと思いました。その代わりに僕は今回登れなかったんですけれども、豪太、そして一緒にいった平出さん、それから中島健郎くん、この2人は。 三浦豪太:倉岡さん。 三浦雄一郎:この3人はまだ頂上を一度も登っていなかったので、ぜひ登ってほしいということで、彼らに登頂の望みを託しました。そして今回の遠征隊のリーダーである倉岡さんのリード、また現地のガイド、これが非常に優柔なガイドたちでもありました。おかげで4人とも見事に頂上へ登りました。残念なことに、大城先生、僕と付き合ってくれたおかげで、せっかくの登頂のチャンスを今回逃がしました。いずれまた大城先生も【********* 00:06:44】面もあると思います。これもいつか、かなうと思っております。 ともあれ今回、アコンカグア、チャレンジ、一応、登頂を断念しましたけれども、次への夢ということで、僕自身はこれからと、そう思っております。どうもありがとうございました。 司会:それでは続きまして、副隊長であります三浦豪太より、三浦雄一郎のバトンを受け継いだ形で登頂いたしました、そういった思いも含めてお話ししてもらいたいと思います。