パリオリンピック新競技「ブレイキン」ルールや歴史を解説。音楽を流すDJも存在
ブレイキンを構成する4つの要素
ブレイキンの動きは主に以下の4つの要素から構成されている。 「トップロック」は立った状態でステップを踏む動き。それぞれのムーブに移行する前の段階で行われるもので、体の前でクロスした両手を左右に開き、片足を前に出す動作を繰り返す。 「フットワーク」は床に手をついて体を支えながら、素早く足を動かすなどの振り付け。フロアの上で両手を使い、それぞれが独自の脚さばきを展開する。 「パワームーブ」はブレイキンを象徴するダイナミックかつアクロバティックな動き。上半身を使った回転や跳躍などをともなう技が多く存在し、背中や肩で回転するウィンドミルや、頭で回転するヘッドスピンなどが代表的だ。それぞれのトリックで基本の動きは決まっているが、足の曲げ方などが選手によって違うのも注目のポイントだ。 「フリーズ」は、技と技のあいだの締めなどに、音にあわせて体の動きを数秒間ストップさせるもの。肘や頭で身体を支えるポーズや逆立ちなどが特徴となっている。
日本代表選手は4人。全日本選手権3連覇の実力者や41歳のブレイカーも
パリオリンピックでは日本代表として男子でShigekix(半井重幸)、Hiro10(大能寛飛)、女子でAmi(湯浅亜実)、AYUMI(福島あゆみ)が出場。 開会式で旗手を務めたShigekixは2023年アジア大会で金メダルを獲得したほか、全日本選手権で3連覇を果たすなど、日本のエースとして活躍が期待されている。 また、女子代表のAYUMIは41歳。ブレイキンの選手は10代、20代が多いが、3年前の世界選手権では金メダル、去年の世界選手権でも銀メダルを獲得するなど、年齢を感じさせない実力でパリオリンピックに挑戦する。 ブレイキンの予選は日本時間の8月9日23:00からスタート。決勝は女子が8月10日4:19、男子が8月11日4:19から開催される。
テキスト by 廣田一馬