食卓に毎回出したい青菜は、まとめて冷凍、和え物に。管理栄養士が教える、フレイルを予防し健康なからだを作るアイデア料理
好きだからといって、毎日同じものばかり食べていると栄養が偏ってしまいます。また、醤油で味を付けた料理ばかりだと、塩分を摂りすぎる心配も。多品目の食材を摂り、味や調理法を「重ねない、続けない」ことが健康の秘訣です。 まずは同じ献立内で、五味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)が重ならないように工夫しましょう。醤油味で煮付けた魚がメインの場合は、きゅうりの酢の物を食べるなど、同じ調味料を使わないように。 味付け以外にも、赤系(トマトやにんじんなど)、緑系(ほうれん草やブロッコリーなど)の野菜を必ず入れるのも大切。さらに、「焼く」「炒める(揚げる)」「煮る」などの調理法もかぶらないようにしましょう。そうすると、自然と栄養バランスが整い、油分や塩分の摂りすぎも防ぐことができます。 とはいえ、食事のたびにいろいろな食材を用意し、調理法を考えるのはかなりの手間です。そこで私が実践しているのが、素材の下ごしらえをしておいて、冷凍保存をする方法。 私は生協の食材が届く金曜の午前中には、何も予定を入れないようにしています。届いた食材の下ごしらえを済ませ、小分けにして冷凍しているのです。 薄切り肉なら数枚重ねて、ラップで包んでから冷凍保存袋に入れる。ブリやサバなどの生魚には好みの味を付けて、漬け汁ごと保存袋へ。青菜は蒸すか茹でるかして水気を切り、ミニトマトはへたをとる。ひじきは多めに煮て、保存袋に入れる。 これらを冷凍庫内で、肉、魚、野菜というように素材別に並べておけば、主菜だけでなく、副菜の調理も楽々です。私はいつも冷凍庫を眺めながら、「今日はどれを組み合わせよう?」とワクワクしています。 次ページから血液、骨、筋肉を健康に保つためのレシピのアイディアをまとめました。ぜひ試してみてください。
◆本多さんアイディア料理 【冷凍の青菜は和え物で変化をつける】食卓に毎回出したいのが、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜など。青菜に多く含まれる葉酸は、ビタミンB群の仲間で、貧血や動脈硬化を予防してくれます。小松菜、チンゲン菜はカルシウムも豊富です。 中でも私が一番よく作るのは和え物。冷凍した青菜を使っています。解凍してから、瓶詰のなめ茸やキムチで和えるだけ。ビタミンKを多く含む納豆と合わせてもいいですね。ちりめんじゃこで和えると、カルシウムも同時に摂れます。 下ごしらえが面倒なら、冷凍食品の青菜を使っても。 《小松菜・チンゲン菜の下ごしらえ》(作りやすい分量) フライパンに水約1/2カップ、塩少々、油小さじ1を入れ、3~5cm長さに切った青菜1把(約200g)を蒸し、ざるに上げる。 水気を切って保存袋に入れ、冷凍庫へ。1人なら3、4回食べられる。 ●じゃこ和え 和える前に、ちりめんじゃこをごま油で炒めておくと、おいしさアップ ●納豆和え 納豆と和えるなら、調味は納豆付属のタレをそのまま使うといい (構成=上田恵子)
本多京子
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