[立川談笑さん]早大法学部から司法試験合格を目指していた…なぜ、落語家に?
「五十の声を聞いたら…」
――S状結腸穿孔から1年後に、今度は甲状腺がんということだったんですね。 五十の声を聞くまでは私は大きな病気とかしたことがなくて、入院したこともなかったのに。もう大変でしたね。 ――2025年に60歳になられるんですよね。 そうです。いよいよ高齢者の仲間入り。実はずっと自分の年齢を勘違いしていたんです。3歳ぐらい自分が年上だと思っていたんです。今年60歳か61歳だと思ってたんです。来年60歳とわかって、なんか得したような気分です。 ――なんでそんな勘違いをしたんですか。 数字に関心がないんですかね。年齢にもとんちゃくしないというか、もう60歳だよなっていう気分がずっとあって。 ――健康のために心掛けていることはありますか。 毎日朝、ヨーグルトを摂取すること、あとは歩くことですね。きょうも新宿駅まで歩いたんですよ。4キロちょっと、1時間ちょっとぐらい。 毎日午前中、10キロ近く歩いたりしますね。多い時は12キロくらい。こんなルートでこんなふうに歩きましたよというのが記録されるアプリをスマホに入れています。 幹線道路じゃないところを、猫を探して。野良猫でも飼い猫でも見つけるというのを、歩く励みにしてるんですね。 猫を見つけるというのを、自分の楽しみだと思い込ませる。偶然の出会いというのも楽しいなというふうに思い込ませるんですね。街にある交番のデザインが面白かったとか。 あとは私、料理もしますから、ちょっと離れたところのスーパーを目指すことをモチベーションにしてますね。保冷バッグを持ち歩いて、生鮮食品でも迷わず買う。これはいいですよ。 ――毎日、歩くんですか。 雨が降ってたら行けませんし、暑くなったら行かないし、寒くなったら嫌だし(笑)。そんなふうだから家族から笑われるんですよ。全然歩いてないじゃんって。 将来は走るつもりで、最初は派手にスポーティーな格好していました。専用のシューズはいて、運動用のタイツはいて、サングラスして。でも、てくてく歩いているだけ。 家から4キロぐらい離れたところで、信号が変わりそうになって走った時、子どもの同級生のママとたまたますれ違った。その後、「あのパパ、実はアスリートなのよ。かなりの長距離を猛スピードで走ってた」って、うわさになって(笑)。 結局てくてく歩いているだけなので、スポーティーな要素はどんどんなくなっていって、今はもう靴だけですね。