【NBA】キャバリアーズがセルティックスへの『苦手意識』を払拭する快勝、ダリアス・ガーランド「僕は挑戦を恐れない」
「自分たちの成熟度の高まりを感じている」
キャバリアーズは開幕15連勝とクラブ史上最高のスタートダッシュを切ったが、その快進撃は王者セルティックスに止められた。昨シーズンのプレーオフで1勝4敗で阻まれていることも加味すると、『苦手意識』は否めない。逆に言えば、キャブズが成長を続けるのに必要なステップとして、セルティックス撃破は必要不可欠だった。 現地12月1日、2度目の対戦がその機会となった。前半はやや優勢、第3クォーターにひっくり返されて最大14点のビハインドを背負うも、終盤に逆転する。最後は長い長いお互いのファウルゲームの末に、キャブズが115-111で勝利を収めた。 勝負の第4クォーターで43-27と圧倒。ここでドノバン・ミッチェルは20得点を挙げ、エースとしての貫禄を見せた。しかし、前半の彼は調子が上がらず、フィールドゴール8本中2本成功の5得点と不発だった。 ただ、キャブズのオフェンスはミッチェルが不調でもダリアス・ガーランドがいる。前半はガーランドが15得点3アシストでチームを牽引。後半になると指揮者のタクトは復調したミッチェルに引き継がれた。こうしてキャブズは試合を通してオフェンスの波を最小限に食い止め、ジェイレン・ブラウンとデリック・ホワイトが欠場したセルティックスを上回った。 クラッチタイムに得点を重ねたミッチェルの活躍が目立ったが、ガーランドにとってもこの勝利は極めて大きな意味を持っている。ミッチェルと彼が一つのボールを巡って良さを消し合うのではなく、見事に噛み合った。そして185cmのサイズで狙われやすいディフェンスでも、彼は奮起した。相手はアイソレーションにおいてリーグ最強の一人であるジェイソン・テイタム。終盤の勝負どころ、スイッチを促してガーランドを狙うテイタムを止めるビッグプレーが、キャブズに大きな勢いを与えた。 ヘッドコーチのケニー・アトキンソンは試合後にこう語る。「ロッカールームで彼に伝えたんだ。もうディフェンスで隠したくない、とね。彼のディフェンスを助けるために戦術的にいくつかの要素を取り入れたが、結局はいつものディフェンスに戻した。プレーオフで勝つには、ここで逃げてはいられない。彼は挑戦を受け入れるしかなかった」 第4クォーターのテイタムはわずか4得点。挑戦し、乗り越えたガーランドは「オフのトレーニングの成果を見せたかった」と語る。「僕は小さなガードで、相手が狙ってくるのは分かっている。だけど、僕はその挑戦に立ち向かい、できる限り相手を厳しい状況に追い込む。僕は臆病者じゃない。みんながカバーしてくれるのはありがたいけど、僕は臆病者じゃないから挑戦を恐れたりはしない」 そして、今回勝てた要素がホームゲームだったことを強調する。「プレーオフのような雰囲気はいつだって楽しいけど、とりわけホームゲームでファンが作り出してくれる雰囲気が好きだ。彼らは本当の意味で『6人目の選手』として僕らと一緒に戦ってくれた。今日の勝利はファン抜きには語れない。特に第4クォーターの大歓声は、間違いなく僕たちを支えてくれた」 セルティックスを撃破した今、チームは自信をさらに強めている。「自分たちの成熟度の高まりを感じている。今日みたいに負けている展開でも、『少しずつ追い上げればいい』と思える。第4クォーターで10点差以内に詰めていれば勝つチャンスはある。そういう自信を持っているよ」