「スポーツには力がある」〝元祖マーメイド〟小谷実可子さんが能登半島地震の復興支援ショー 北島康介さんらオリンピアン協力
1988年ソウル五輪シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子さん(57)らが3月30日、能登半島地震の復興支援を目的に東京都港区の品川プリンスホテル(屋内プール)でチャリティースイムショーを開催した。小谷さんは「愛するスポーツアーティスティックスイミングを通して、思いを一つにすることができたこと。それを被災地の皆さまにお届けできることを非常にありがたく思います」と感慨深げに語った。 ■【写真】チャリティースイムショーを開催した小谷実可子さんら出演者が全員集合! 小谷さんは安部篤史さん(41)とペアを組み、カタールのドーハで今年2、3月に行われた水泳の世界マスターズ選手権ASの混合デュエットで金メダルを獲得した。その一方で大会へ向けた調整期間の間も被災地のことが常に頭にあったといい、当初から構想していた報告の演技披露会を復興支援に役立てようと企画した。小谷さんの思いに、競技の枠を超えてオリンピアンが賛同。競泳の北島康介さん(41)=2004年アテネ、08年北京両五輪で2冠=をはじめ、スポーツクライミングの野口啓代さん(34)=21年東京五輪銅メダル=や、現役のカヌー選手で今夏のパリ五輪代表にも決まっている羽根田卓也さん(36)=16年リオデジャネイロ五輪銅メダル=らが募金活動を行った。
「一体感」とともに被災地へ寄付
ショーではバイオリン、キーボード、パーカッションの生演奏とミュージシャンの美声に彩られて、小谷さんと安部さんの混合デュエットがメインの「オペラ座の怪人」の演目を披露。また、パリ五輪から出場が可能になるなど男子選手の注目度が増す中、将来オリンピック選手を目指す少年たちも息の合った演技で拍手を浴びた。 五輪に計3大会出場した元プロテニス選手の松岡修造さん(56)のエネルギッシュな言動と競泳の寺川綾さん(39)=12年ロンドン五輪銅メダル=の細やかな心配りがマッチした司会も相まって、計七つの演目は盛況の内に終わった。「スイマー、ミュージシャン、オリンピアン、来場したお客さま、関係者全員の一体感を感じることができました」。寄せられた浄財98万5100円(4月4日現在)は、小谷さんが言い表した「一体感」とともに全額被災地へ寄付される。