18年で5300万貯めた、37歳元工場勤務員の「給料観」ーー高収入の仕事に就かなくても愚直に稼ぐ方法
「内容は、物販です。バイト先と同じ商材はさすがによくないので、まったく別のものを販売していました。副業は本業に近いことで始めると、取り組みやすいし、成功率も上がるかと思います。ネットで調べる習慣がついたので、その後はブログやYouTubeなど気になったものは自分で調べてやってみるようになりました」 物販収入は波があり、ゼロのときもあれば、マイナスになることもあったが、調子が良いときは月に50万円くらい稼げることもあったという。その後の副業は、物販からブログやYouTubeでの収益に切り替えたことで数万円まで落ち込んだ時期もあったが、YouTubeチャンネル『節約マスクのお金の話』の視聴数が伸びると月50万円を超えるように。
副業が推奨されるようになったのは最近のことである。2018年に厚生労働省が「働き方改革」の一環として推進するようになり、会社員にとっても副業という選択肢が身近になった。その約10年前から副業に取り組んでいたかおるさんは、情報感度に加えて行動力が高いと感じる。 オンラインショップでのアルバイトは5年弱続いた。時給制から社会保険なしの月給制に変わり、年収は400万円くらい。副業収入が不安定なため、バラつきはあったが、当時は実家暮らしだったため、月15万~20万円くらいは貯金できたという。学生時代までに貯めた250万円と合わせて27歳時点で1000万弱の資産になった。
■気持ちを切り替えて工場勤務に その後、かおるさんはオンラインショップを退職し、再び就職活動を始めた。公務員試験を受けたり興味のある企業をいくつか受けたりするが、かなり苦戦したという。 「面接では『何で最初の会社を辞めたの?』と聞かれたり、アルバイト経験は面接官にあまり響かなかったり……。いいことは言えないし、嘘もつけないし、就職活動はものすごく苦手でした」 そこで見つけた職場が、工場だった。 「スキルが身につく仕事や成長できる環境が理想ではありましたが、採用試験に受からないなら気持ちを切り変えて前に進もうと思いました。工場勤務は残業代も支払われるし、働いた分だけきちんとお金がもらえるので安定しています。あとは副業で稼ごうと考えました」