U2が語る『How to Dismantle an Atomic Bomb』20年目の真実、バンドの現状と未来
U2が『How to Dismantle an Atomic Bomb』20周年記念盤をリリース。リイシューの全容、ドラマーとして復帰したラリー・マレン・ジュニアとのレコーディング、新たなツアーの計画、楽曲の膨大なストックなどについて、ジ・エッジが語った。 【画像を見る】ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高の500曲」 ジ・エッジは最近ノエル・ギャラガーに、U2が2004年にリリースしたアルバム『How to Dismantle an Atomic Bomb』のアウトテイクを集めたニューアルバム『How to Re-Assemble an Atomic Bomb』の収録曲を聴かせた。ノエルからは「俺の支払った金を返してくれ」とクレームを付けられたという。「最高の作品だって言うから、当時の俺は大金を支払ってU2のアルバムを買ったのに、君らはまだこんなに素晴らしい隠し玉を持っていたなんて……まるで詐欺だ!」 2024年11月29日、レコード・ストア・デイのブラックフライデー・セールで『How to Re-Assemble an Atomic Bomb』が解禁される(※編注:同日に単体LPがリリース。単体配信アルバムも11月29日リリース)。その日になればU2ファンは、ギャラガーの発言の真偽が確かめられるだろう。バンドが「シャドウ・アルバム」と称する同アルバムに収録の「Picture of You」「Luckiest Man in the World」「I Don’t Wanna See You Smile」「Are You Gonna Wait Forever?」は、ファイナルバージョンか別バージョンの形で既に公開されている。一方で「Evidence of Life」「Treason」「Country Mile」「Happiness」「Theme From Batman」は20年もの間、人知れずストックされていた作品だ。 U2の原点回帰とも言える2000年のアルバム『All That You Can’t Leave Behind』に続く『How to Dismantle an Atomic Bomb』は、全体として、バンドが2003年から2004年にかけて辿った魅力的でクリエイティブなプロセスを垣間見せるような作品だった。当時はポストNapster時代で、20世紀のロックバンドがヒットチャートから次々と姿を消している状況だった。アルバムの制作途中でバンドは、プロデューサーをクリス・トーマスからスティーヴ・リリーホワイトへと変更した。結果、何カ月もかけて作り上げてきた楽曲の多くを破棄するなど、U2にとっては困難なプロセスでもあった。 オンラインで行ったインタビューでジ・エッジは、苦労の末に完成した『How to Dismantle an Atomic Bomb』のセッションや、『How to Re-Assemble an Atomic Bomb』のために掘り出した過去のストック、次回作の進捗、ラリー・マレン・ジュニアの健康状態、そして将来的な未発表曲集の可能性などについて語ってくれた。