ツアー4勝と急成長をみせた平田憲聖のスウィングを解説

スウィング動画をAIによる3D解析技術でデータ化することができる、コーチ専用のゴルフスウィング解析アプリ「スポーツボックスAI」。このアプリを活用しているゴルフコーチ・北野達郎にツアー4勝と急成長をみせた平田憲聖のスウィングを解説してもらった。 これが平田憲聖の“ベタ足”スウィング! こんにちは。SPORTSBOX AI 3Dスタッフコーチの北野達郎です。今回は2024年国内男子ツアー4勝を挙げた平田憲聖選手のドライバースウィングをスポーツボックスのデータと共に解説させて頂きます。平田選手のスウィングの特徴は、 ①左右の動きは少なく、安定感が抜群のバックスウィング ②インパクトで右足はベタ足でも、縦方向の動きは大きい の2点です。後半では、平田選手の「右足ベタ足インパクトのポイント」についても解説しています。それでは早速チェックしてみましょう!

左右にズレない安定感が抜群のバックスウィング

画像①アドレスとトップ／左右にズレずにその場で回る安定感抜群のトップ

まず最初の特徴の「左右にズレない」バックスウィングを見てみましょう。アドレスを0として、左右にどれだけ移動したか? を表す「SWAY」のデータを見ると、胸・骨盤ともにマイナス1.4cm(右)と、ほぼその場でバックスウィングしていることがわかります。 スポーツボックスAIが独自で調査した、トップでの左右移動の海外男子ツアープロレンジ(範囲)は、胸がマイナス0.3～マイナス6.9cm(右)、骨盤がマイナス1.3～マイナス4.3cm(右)ですので、平田選手はいずれも海外男子ツアープロレンジと比較して、右への移動は少なめの選手と言えます。

画像②右ひざの左右移動のデータ／テークバックからトップまで終始右にズレないのがわかる

平田選手の左右にズレないトップの鍵は右ひざにあります。右ひざのデータを見ると、バックスウィング中は終始1cm未満の左右の動きに留まっていることがわかります。右ひざが右にズレると骨盤も右にスウェイしますが、右ひざが全くズレない平田選手は安定感が抜群ですね。ただ左右にズレないからといって、全く動かない訳ではありません。次は上下の動きに注目しましょう。