“麻酔なし”の手術であまりの痛みに悶絶…葛藤の末に迎えた減胎手術当日。術後にあふれた感情とは【作者に聞く】
不妊治療の末、私が妊娠したのは「四つ子」でした――。 二卵性双生児のポン子ちゃんとコン子ちゃん、三女のピイ子ちゃんを育てるママで、育児をテーマとしたエッセイ漫画をSNSに投稿し、子育て世代から大きな支持を集めているサヤ山サヤ(@saya_twins1125)さん。 【漫画】本編を読む ウォーカープラスでは「今日も三姉妹が舞う!~七転び八起き育児日記~」と題し、妊娠や出産、育児におけるさまざまなピンチを明るく乗り越えてきたサヤさんの奮闘記を、全編描き下ろしの連載形式でお届けする。 今回は、子宮内の胎芽を4つから2つに減らす「減胎手術」当日のエピソードです。 ※マンガの内容はあくまで著者の経験に基づく体験談となります。描写の内容がすべての人に当てはまることではないこと、著者の主観が含まれておりますことをあらかじめご了承ください。気になる方は医師などに相談されることをおすすめします。 ――前回、葛藤の末に減胎手術を受けることに決めたというエピソードを描かれていたサヤさん。麻酔なしで掻爬法での手術を受けたそうですが、痛みはいかがでしたか。 それはもう経験したことのない痛みでした(汗)。体の奥を鋭いもので引っかかれるような突かれるような…。反射的に体が跳ねそうになるのを必死で耐えていました。人生で痛かったことランキングトップ3に入ります(不動の1位は双子出産)。 手術が終わったあとは、シャワーを浴びたように髪の毛から背中まで汗ビッショリでした。 ――手術を終えた時の心境はいかがでしたか。 とても複雑でした。ものすごく痛かった手術が終わってホッとしたのと、2つの命が体からいなくなった喪失感、そして残った双子は無事だと聞いた時の安心感。色々な感情があふれて涙がこぼれました。落ち着いてからは、しばらく「産んであげられなくてごめんね」と心の中で手を合わせました。 ――その後、無事に双子をご出産されたサヤさん。手術から約10年が経った今は、この経験をどのように受け止めていらっしゃいますか? 当時は苦渋の選択で、手術後は2つの命に対する罪悪感がありました。しかし双子妊娠中、切迫早産で早くに管理入院をしたり、お腹の中で2人育てるだけでもとても大変なことだと実感しました。そして、健やかに成長していく双子を見て、私たち家族にとって減胎手術は、母体と子の命と健康を守るために必要な選択だったのだろうと、長い年月をかけながら受け入れていきました。 なくした2つの命のことは、何年経っても、何かの折にふと思い出します。これからも夫婦で手を合わせていきたいと思います。