フローティング・ポインツ、新アルバム『CASCADE』リリース決定 カリブー、宇多田ヒカルらが参加
〈FUJI ROCK FESTIVAL’24〉ではレッド・マーキーのヘッドライナーとして出演することが決定しているUKのトップ・プロデューサー、フローティング・ポインツ(Floating Points)が、ゲストにカリブーことダン・スナイス、ウォーペイントのステラ・モズガワ、宇多田ヒカルらを迎えたニュー・アルバム『CASCADE』を9月13日(金)にリリースすることが決定。あわせて、リード・シングル「KEY103」を、“Alive Painting”で知られるアーティスト、中山晃子が手掛けたヴィジュアルがフィーチャーされたMVとともに公開しています。 エレクトロニック・ミュージック・シーン随一の頭脳派として知られる一方、熱心なレコードコレクターでもありDJとしても活躍、近年はファラオ・サンダースとロンドン交響楽団とのコラボ作品『Promises』や宇多田ヒカルのアルバム『BADモード』の共同プロデュースも話題となったフローティング・ポインツことサム・シェパード。直近では、サンフランシスコ・バレエ団と共同で制作した初のバレエ作品『Mere Mortals』も手がけ、交響楽団と電子音楽を融合したアプローチが称賛されたばかり。彼のキャリアにおいても、重要な転換期と言えるそれらのプロジェクトの成功は、あたかも彼がダンス・ミュージック・シーンから離れることを示唆しているように見えましたが、サム・シェパード自身は、昼間はバレエの楽譜に没頭しながら、夜になるとダンスフロアの狂騒や脈打つエレクトロニック・ミュージックの奔放さを切望していたことに気づいたそうです。 また、2019年の2ndアルバム『Crush』は、Pitchforkをはじめとした各メディアに高い評価を得た一方、コロナ禍によるロックダウンの影響で、アルバムの持つレイヴ感と実験性をライヴで探究することは叶いませんでした。そんな『Crush』に続く作品としてスタートした今作『Cascade』は、フローティング・ポインツのサウンドをダンスフロアで体験するためのサウンドが詰まった作品に。Buchlaのシンセサイザーが生み出すリズムが炸裂し、グリッチを効かせたメロディが身体を揺さぶるサウンドが詰まっています。それは、MVにフィーチャーされた中山晃子による液体の流れる動きを捉えたカラフルなアートワークにも通じるもの。「滝状の流れ」を意味するタイトルもまた、今作のサウンドを見事に表現しています。 サム・シェパードがエレクトロニック・ミュージックと関わるきっかけは、音楽に対する興味を育んだ地元、マンチェスターにあるとのこと。「ふとした瞬間にマンチェスターの存在の大きさを思い起こさせるんだ。その理由の一つはレコードショップだと思う」とサムはコメント。「昼休みになると学校を飛び出して、ランチも食べずにレコードを聴きに行った。レコード棚からレコードを引っ張り出して、迷惑なやつだよね」と笑い「でもそれは最高だった。Pelican Neckというレコード店でオウテカを聴き、Fat CityでJ・ディラを聴き、Factory Recordsでデヴィッド・モラレスのミックスを聴いてた」と振り返っています。その影響は、熱心に聴いていたマンチェスターのアンダーグラウンドなラジオ局にちなんで名付けられたリード・シングル「Key103」を筆頭に、本アルバムに収められた複数の楽曲で確認することができます。本作は、彼が青春時代に出会った、エレクトロニック・ミュージックの持つ、聴く者の心を拡張し、感情を浄化する魅力をベースに作り上げられたもの。『Crush』の続編でありながら、長尺のトラック一つ一つの中で、サウンドとグルーヴの広がりが探求された仕上がりとなっています。 『Cascade』は、CD、LP、デジタル / ストリーミング配信で9月13日(金)に世界同時リリース。国内盤CDには、ボーナストラック「Ocotillo (Ambient Mix)」が追加収録され、解説書が封入されます。詳細は、Beatinkのホームページをご確認ください。