【日本市況】日経平均が4万円台回復、円安受け輸出関連中心に買い
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは、前日に7月以来の158円台まで円が下げ、日銀の植田和男総裁の25日の講演を消化したと指摘。「東京時間は通貨当局によるけん制発言への警戒から、利益確定の円買い戻しの動きが出やすい」と述べていた。
週末を控えた持ち高調整の動きも円を下支えしている。金融機関が外為取引の基準レートとする公示仲値の設定にかけてドル買いが強まったが、一時的だった。
債券
債券相場は下落。午前は日銀会合の主な意見を受けて先物や中期債が上昇していたが、午後に入り売り優勢に転じている。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは「年内の国債入札がきのうの2年債で終わり、持ち高を閉じる動きが出ている可能性がある」と指摘。来年度の国債発行計画で、利付債は10年以下が増額されるとの見方があった中、実際に増額された「5年債に調整売りが出て、先物も連れ安になっている」と述べた。
日銀は午後5時に25年1-3月期の国債買い入れオペ予定を公表する。月間ベースの買い入れは10-12月期の4兆9100億円から4000億円減額となる見通し。減額対象はこれまでと同様に1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下の見込み。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストは、「オペ紙は10年以下のゾーンで減額され、超長期ゾーンの減額は引き続き見送りになるだろう」と指摘。「物価連動国債が減額される可能性があるが、相場への影響はない」と予想した。
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--取材協力:横山桃花.
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Aya Wagatsuma, Daisuke Sakai, Hidenori Yamanaka