阪神の選手会長・中野拓夢、来季も続投「チームを引っ張るというところをもっと頑張れれば」
【球界ここだけの話】阪神・中野拓夢内野手(28)が、今年から担う選手会長を来季も続投する。任期は2年だが、先々代の梅野隆太郎捕手や先代の近本光司外野手は3年務めてきただけに、中野自身も〝長期政権〟に向けて使命感をにじませた。 「聞いたら、代々3年はやっているとのこと。正直、2年ぐらいでもいいのかなと思うが、基本3年はやらなきゃいけないということは言われているので、そこはしっかりやりたい。チームがいい状態で野球ができるようにいろいろと(球団と)話もしていかなきゃいけない」 労組日本プロ野球選手会の役員としてNPBなどと交渉したり、選手から労働条件の改善など意見があれば取りまとめて球団と折衝する。ファンサービスなどについて営業担当者とのミーティングなども行う重要な役割。阪神では選手会長が制定された1978年から初代の江本孟紀、2代目の小林繁と他球団から移籍した主力選手が務めてきたが、以降は生え抜き選手に代々受け継がれてきた。来季5年目を迎える中野も「チームを引っ張るというところをもっと頑張れれば」と責任感を強くして役割を全うするつもりだ。 オリックスでは、杉本裕太郎外野手が今年まで2年務めてきた選手会長を若月健矢捕手にバトンタッチした。21日に行われた選手会納会では、締めくくる役割として司会を務め、同日の日中に開催されたゴルフコンペの順位や景品紹介などの結果発表にあくせく奮闘。マイク片手に大勢の名前をアナウンスし「めっちゃ疲れた」と大きく息をついていた。 選手会長を務めた2年を振り返り、「グラウンド外でいろいろ大変さがわかった。でもいい経験になった」と肩の荷を下ろした。若月は2019、20年も会長を務めており〝再登板〟となることから、杉本は「健矢はしっかりしているんで、普通にみんな健矢がいうことについていくと思うし、別に何もいうことはない」と信頼して後を託す。 阪神もオリックスも、来年の今頃は中野や若月が優勝旅行の事前調整などに大忙しとなるようなら、選手会長のやりがいも格別となるはずだ。(上阪正人)