世界最高峰のスケボー大会「SLS」、アイドルが人生を重ね「泣きそうになったこと」……清司麗菜の#skatelife
吉沢選手は試合後、「スケボーをやめたくなることもあるけれど、子どもたちには楽しく滑るところを見せたい」と語っていた。これを聞いた私はなんだか泣きそうな気持ちになった。自分もアイドルをやっていて、うまくいかなくて、辞めたいと思うこともある。アイドルでいる限りはファンの方を楽しませたいと思っている。そんな気持ちと吉沢選手の言葉を重ねてしまった。
上村選手は表彰台には上れなかったけれど、最後のシングルトリックでは、会場をあおって盛り上げていた。スケートボードが楽しいってことを、全身で表現する姿に感動したな。スケボーの素晴らしさは、技の難しさや得点だけじゃないってことを示してくれた。最後までかっこよかった。
堀米VS白井の熱すぎる戦い
男子の優勝は白井空良選手! 前日練習のインタビューで「堀米雄斗をけちょんけちょんにしてやる!」と意気込んでいた。もちろん、リップサービスなんだろうけど、試合では「本気だったんじゃないか」と思わせるほど、バチバチの戦いを見せてくれた。
堀米雄斗選手がリードを続ける中、最後のシングルトリックでは超大技を決めて、見事に頂点に立った。盤石の強さを見せる堀米選手に雪辱を果たした白井選手の活躍に思わず大声で叫んでしまった。白井選手のすべてをぶつけて戦う姿に本当に感動した。互いに高得点を続けた戦いは、パリ五輪とはまた違う、すばらしい戦いだったと思う。
堀米選手は、最後まで一番高いバンクからのハバレッジを攻めつづけたところにレジェンドとしてのプライドを感じた。最後のシングルトリックを決めていれば優勝だったと思うけれど、そうはならなかった。だけど、最後まで戦い続ける姿がすごくかっこよかった。
堀米と白井選手がハグをしているところも鳥肌ものだ。個人戦なのに、チームで戦っているような雰囲気がスケートボードの会場でしか味わえない世界だ。歴史的な瞬間に立ち会えて、本当に光栄だった。
全部、スケートボードのおかげ
実は、今回の取材は不安なことばかりだった。NGT48としての仕事は、私のことを知っている人に向けてのものが多い。だけれど、今回はフジテレビさんのお仕事をいただいたり、SLSというスケーターの最高の舞台を取材したりするということで、正直にいうと「あなた誰?」と言われることが怖いなって、心配だった。