【パリコレ初対談】アンダーカバー高橋盾×ケンゾーNIGO(R) あの頃と今を語り合う
アンダーカバーのショーについて:「誰これ!?」
NIGO(R):アンダーカバーについては、まずはもう、会場のデカい画面で流れたバンドの映像ですよね。「誰これ!?」って。めちゃくちゃかっこいいじゃん。 高橋:グラス・ビームス(GLASS BEAMS)。去年くらいかな、Spotifyのオススメとして出てきて、「なんだこのバンド?」みたいな。 ※グラス・ビームスはオーストラリア・メルボルンを拠点とする3ピースバンド。2024年のフジロックフェスティバルに初出演した。 NIGO(R):え、そこで見つけたんだ。 高橋:まだ出たばっかりだったんだけど「すっげえかっこいいな」って。音的にもターキッシュっぽいのが好きだし、ずっと仮面をつけてて着てる服もおしゃれなのよ。それで本当は、生演奏をしてもらいたかった。でもツアー中だったからダメで、ニューヨークで映像を撮ることになったんだけど、本人たちに服を選んでもらって、それを先に作って持っていって、撮影して編集して・・・。まあでも後で思ったのは、デカいライブに行った時って、肉眼よりもステージ横のモニターで演奏を見るでしょ。その感じだわって。 NIGO(R):むしろ生じゃなくて良かったんじゃない? モデルが出てきたらルックの方に集中できるし。アイテムだと「チャンピオン(Champion)」が可愛いくて気になったけど、今までコラボってしたことってあったっけ? 高橋:いや初めて。俺が「チャンピオンと何かできないかな」って言ってたら、「ちょうど話来てます」って。俺の中では今回、着心地、着やすさ、軽さ、涼しさ、みたいなものが良くて、素材はリネンやシルクとか。ジャケットを着ててもシャツみたいな着心地だったりさ。それで追っていった時に、チャンピオンのカジュアルな部分をいじれたらいいなと。胸のロゴマークは見えた? NIGO(R):見えたよ。Cマークをビーズ刺繍にしたやつね。さすが洒落てるなぁと思った。 高橋:リラックスウェアを少しだけ、そういうちょっとしたところだけいじるっていうね。タグはラメ糸で作ったの。これはわからなかったでしょ? NIGO(R):ああ~わからなかった(笑)。でもやっぱり、一貫してブレないジュンくんのデザインだよね。自分も「NIGO(R)っぽい」と言われて、でも正直自分ではわからなかったりするんだけど。 高橋:さっきも話に出たけど、うちらミックス世代じゃん。俺の場合はミックスの仕方がちょっと激しくて、NIGO(R)はツイストっていうのかな。ただ手法というか根っこは同じなんだと思うよ。 NIGO(R):カルチャーだったり音楽からっていう部分も重要だね。 高橋:そういうのが再確認できたかな。 アンダーカバー 2025年春夏メンズコレクション「Lost Cloud」 着やすさと軽さを追求しながら、架空の民族、そして絵描きの日常着をイメージ。メンズウェアにウィメンズウェアのデザイン要素を取り入れた。ウェアに施された絵画は、高橋盾による油彩、そしてイタリアのペインター ロバート・ボシシオ(Robert Bosisio)による作品。世界平和と安らぎを強く願う気持ちも込めているという。