小池都知事、盛り土問題の内部調査第2弾公表(全文1)関係8名の処分速やかに
関係職員の処分等の手続きは速やかに進めるよう指示
前回も申し上げましたけれども、今回の事態を招きました最も大きな要因というのは、いくつか、複数の要因が考えられると思います。先ほども土木ライン、そして建築ライン、それぞれが分かれていること。技術畑と文系と、そしてそれをつかさどる市場長であったり、それぞれの部長ということもございますけれども、やはりシステムの問題と言ってしまえばみんなそうなってしまうんですけれども、あらためて、その中身を考えてみますと、マネジメントが欠如していた、責任感の欠如、そして前例、前がそうだったからいいじゃないか。それから、チェック、確認が行われていなかった。意思決定プロセスが不備であった。連携不足であった。 つまり、専門家会議が平成20年の7月に終了して1カ月後に技術会議が開かれるわけですけれども、せっかく平田先生をはじめとする専門家会議が、この技術会議にそのあとつながれていったけれども、それが途中から消えていくといったこのことが、今回の会議録やメモなどを精査していく中で、そういった連携がうまくできていなかったということも出て、明らかになりました。 マネジメントの欠如、責任感の欠如、前例踏襲、チェック不足、意思決定プロセスの不備、職種間などでの連携不足。残念ながら切りがないんでございますけれども、しかしながら、今回あらためてこういったことを考えますと、やはり1つ1つの情報公開、それも正しい情報公開ですね。例えば、専門家会議もあのころ工夫して、確かに全部会議そのものもオープンにしてきたけれども、それがうまくつながっていないで、そして技術会議のほうにはそれが十分生かされないまま、だんだんとモニタリングということをベースにして地下空間が生まれていって、それに対して誰もがチェックをしなかったということだと、このように考えます。ですから、情報公開は徹底して行うということ、それが必要だと、このように思います。 それから事実と異なる説明を続けてきたということは、これについてはもはや言語道断と言うしかないわけであります。建物の下に盛り土をしないで地下空間を設けるということが、もしこれが方針転換として、意思を持って方針転換するということであるのだったらば、それは情報をそこのときにオープンにして、これまでの専門家会議や技術会議などの結論を、いやいや、こういう考え方で進めたいけれどもどうかといって、諮るなりなんなりをすればいいわけでございまして、そこで変更しなければならない理由は、そこで丁寧に説明すべきだったということだと思います。 仮にそうしていたならば、今申し上げたように専門家に相談をして、安全性などについては確認を求めていればよかったわけで、そうなれば、このような事態は回避できたはずでございます。そもそも地下に、モニタリング空間をつくるといった考え方も、土壌汚染対策法の改正に対応するためにはどうしたらよいのか。万が一の場合に備えることが必要ではないかという発想から出てきたものであるにせよ、これまでこういった形で流れが途中で途絶えて、そして方針がいつのまにか変わってしまうということで、このような事態を招いているということは極めて残念なことだと思います。 先ほど、原因は組織運営上の数々の問題が重なったことと、このように申し上げてまいりましたけれども、今回のこの豊洲市場につきましては、課題はまだまだ、多々ございます。食の安全、地下水の問題、大気の問題、多々ございますけれども、今回この形で、地下の空間の問題ということ、これが、いつ誰がどこで何を決めたのかっていうことにつきましては、これまで会議録やメモ、そういったこれまでの資料や本人の直接のヒアリング、行政監察に基づいた形でのヒアリングをして、今日、このような会見をさせていただいているわけでございますけれども。 しかしながら、このような問題につきましては、今後再び起こらないためにも、これをきっかけといたしまして、あらためて職員の1人1人に、より責任を持って都民ファーストの基本を忘れることなく、しっかりと1つ1つのことを丁寧に、かつ分かるように進めていくようにしてまいりたいと、呼び掛けてまいりたいと思います。 それから今日は、8名のポスト名も挙げさせていただきました。関係いたしました職員の責任の所在は明確にする必要もございます。そこで、懲戒処分等の手続きでございますけれども、速やかに進めるように指示をしたところでございまして、厳正に対処してまいりたいと考えております。むしろこれを契機といたしまして、職員の皆さま方が都民の皆さん、納税者の皆さんに対しての責任をあらためて痛感していただいて、やはり信頼できる都政づくりに、共に頑張っていただければと、このように思うところでございます。 冒頭申し上げましたように、この調査の内容の詳細につきましては、このあと事務方からより詳細に詳しくご説明をさせていただきますので、その場でお聞きいただければと、このように思っております。私のほうからお伝えすることは以上でございます。 C:それでは、質疑応答に移ります。社名とお名前を名乗ってからご質問をお願いいたします。では。 【連載】小池都知事、盛り土問題の内部調査第2弾公表 全文2へ続く