「ザラ」のインディテックス、インドからの空輸急増 海運混乱で
Corina Pons Helen Reid [マドリード/ロンドン 20日 ロイター] - ファッションブランド「ザラ」を展開するスペインのアパレル大手インディテックスがインドやバングラデシュの工場から衣料品の空輸を急激に増やしていることが税関データや専門家の話で明らかになった。 アパレル企業などの間では、紅海の商船攻撃を受けた海運の混乱で輸送が遅れることを回避するため、空輸を増やす動きが出ている。 インディテックスのインドからの輸送に占める空輸の比率は今年1─8月に70%と、前年の44%から上昇。バングラデシュからの輸送でも空輸の比率が26%から31%に上昇した。 インディテックスはアジアからの商品輸送の「大多数」で海上輸送を利用しているが、紅海の商船攻撃など特殊な状況では他の輸送手段を使うことがあるとコメントした。 スペイン貿易投資庁のデータによると、同国に空輸された衣料品の総額も9月までの1年間で前年同期比28%増加している。 インディテックスは原料調達や輸送など供給網での排出量「スコープ3」を半減させる目標を掲げているが、空輸の増加は排出量の拡大につながる可能性がある。 同社は代替燃料やルートの最適化などを通じて排出量の削減に取り組んでいるとコメントした。