まさかの”不良債権”…阪神、期待外れのFA戦士(5)エース級が3年間で”わずか8勝”
プロ野球選手にとって、フリーエージェント(FA)権の取得は1つの勲章といえるだろう。移籍市場での阪神タイガースは、的確な戦力拡充を見せている。しかし、過去を振り返ると、補強失敗となった事例も多くある。ここでは、阪神入りも期待外れの成績に終わったFA戦士を紹介する。
星野伸之
阪急、オリックスで幾度となく2桁勝利を記録した星野伸之も、FAで結果を残せなかった選手の一人である。 旭川工業高校では決して目立つ存在ではなかったが、他の選手を視察に訪れたスカウトが星野の将来性を見出し、ドラフト5位で阪急ブレーブス(現オリックス・バファローズ)が指名。自らも予期しない形でプロ入りを果たした。 ストレートの球速は130kn/h程度だったが、代名詞となったスローカーブをうまく使って打者を翻弄。3年目に初の2桁勝利(11勝)をマークすると、同年から11年連続2桁勝利という驚異的な成績を残した。 先発完投が珍しくない時代だったとはいえ、登板数のおよそ半分は完投というシーズンも多数。三振も奪える理想的なピッチャーだった。 FAで2000年から阪神タイガースの一員になった星野。しかし、移籍3年間で挙げた勝利数はわずか8。低迷していたタイガースの救世主とはなれず、2002年限りで現役を引退した。
ベースボールチャンネル編集部