レモンポップの引退式が行われる 関係者5名のコメント
2023年度JRA賞最優秀ダートホースに選出されたレモンポップ(牡6、美浦・田中博康厩舎)の引退式が1日、中京競馬場で行われた。なお、今後は北海道日高町のダーレージャパンスタリオンコンプレックスにて種牡馬となる予定。 【写真】レモンポップこれまでの軌跡 レモンポップは父Lemon Drop Kid、母Unreachable、母の父Giant's Causewayという血統の米国産馬。20年のデビューから2連勝を挙げるも、その後脚部不安のため長期休養に入り、復帰は21年12月となった。復帰3戦目から4連勝を飾り、23年の根岸Sで重賞初制覇を果たすと、続くフェブラリーSも快勝してGIタイトルを獲得。その後もマイルCS南部杯、チャンピオンズCを勝って23年度のJRA賞最優秀ダートホースに選出された。 24年も海外のサウジC(首G1)こそ12着に敗れたものの、帰国してさきたま杯、マイルCS南部杯を連勝。さらに本日のチャンピオンズCで連覇を果たして有終の美を飾った。通算成績は18戦13勝(GI級6勝)。関係者のコメントは以下の通り。 ■馬主 ゴドルフィン関係者 福田洋行氏 「レモンポップの引退式を迎えることができました。関係者の皆様、そして寒い中遅くまで残っていただいたファンの皆様、ありがとうございます。レモンポップに代わってお礼申し上げます。 レモンポップは今日も元気一杯に走ってくれました。そして最高の結果を残してくれました。ここまでの道のりですが、昨年のチャンピオンズカップの時も、大外からのスタートもそうですし、年間のJRAのダートGI完全制覇もそうですし、とても高い壁を超えなければいけなかったのですが、今年もチャンピオンズカップを連覇、それを6歳という年齢の壁を超えていくということを目の当たりにし、とても感動しています。これを達成できたのは、田中博康調教師や厩舎スタッフの皆様、そして今日も完璧な手綱捌きで導いてくれた坂井騎手、皆様のおかげで今日があると思います。 この馬ですが、海外で7万ドルという値段で競りで買ってきた馬なのですが、その馬を見つけてくれたハリー・スウィーニィにも感謝しています。ありがとうと言いたいです。そして、何よりも、今日も沢山お越しいただいてるファンの皆様、いつも暖かい声援を送って頂いていますし、どこの競馬場に行っても、レモンポップのぬいぐるみやグッズなどを身に付けた皆さんをいつも目にしていまして、本当にありがたいことだなと思っていました。 最後になりますが、レモンポップはこれから第2のキャリアを歩みます。種馬として仕事が待っていますが、ありがたいことにもう既にこの引退の話が出た頃から問い合わせを沢山頂いております。恐らくですが、今日の走りを見て、また更に興味を持ってくださった生産者の皆様も沢山いらっしゃるのではないかと思います。種付け料を発表する頃には、もう満口に近いような状態になってくれるのではないかと思っています。恐らく4年後、5年後には、また馬名にレモンとついたお尻の立派なかわいい産駒たちがたくさん競馬場でGI重賞で賑わせてくれると思いますので、それまで変わらぬ声援を頂ければ幸いでございます。本日は誠に誠にありがとうございました」 ■田中博康調教師 「もう唯々感動しました。昨年もチャンピオンズカップの時はやっぱり感動したのですが、同じ位、同じ位というか、それ以上に今日は感動しました。 (競走生活4年余りを振り返って)本当に色々な経験をさせて頂いた馬ですし、厩舎としても勢いをつけてくれて、本当に感謝しかないです」 ■坂井瑠星騎手 「GI6回乗せて頂いて6勝で、全て思い出深いですけど、今日が1番嬉しいですし、ホッとしました」 ■穂苅寿彦調教助手 「本当に最後、今日の大きなレースを勝ってくれてありがとうございますと馬に伝えたいと思います。 (印象深いレースについて)GI6勝してくれたのはありがたいなと思います。海外遠征も初めて連れて行ってもらって、厩舎としても初めてだったのですが、そこで2戦とも結果を出せずに帰って来たことの方が思い出深いです」 ■田端誠厩務員 「非常に脚も速い子ですけれども、性格が良くて真面目で、競馬場に着いてからもいつも通り落ち着いた雰囲気で、装鞍所でようやく競馬モードに切り替わって、このような素晴らしい走りをしてくれて、本当に賢くて、真面目で良い子だなという気がします。 ファンの皆様が盛大に送り出して頂いて、『ありがとうございました』と本当に感謝しかないです。 今日もレースでゲートに入ってから『もう一生懸命に辛い思いして走るのは最後だよ』と声をかけて、瑠星(坂井騎手)にバトンタッチしたのですが、本当に感謝しかないです。ありがとうございました」 (JRAのホームページより)