ヤフーの小澤隆生元社長がスタートアップ投資で狙う「爆発的成長」の全貌、「日本のM&Aを10倍にしたい」
ーーファンドに出資したLINEヤフー、ビジョナル、マネーフォワード、PKSHA Technologyなどは、M&Aのチャンスも狙っているわけですよね。 そうです。M&Aの橋渡しをする機会は増えると思います。M&Aだけでなく事業面でつながるようなことも出てきます。 ーーシード段階から上場直前のレイターステージまでこだわらずに出していくと説明しています。 今回は1号なので、お金を出してくれる人たちにVCとPEを融合させた新しい挑戦だと説明しています。アーリー、ミドル、レイター、買収で、4分の1ずつぐらいお金を使いますと説明をしているんですよ。その結果、一番フィットしそうなところを見つけていきたい。ひょっとしたら2号ファンドでは8~10割を買収案件だけでやっていくプライベートエクイティファンドを1000億円組成するかもしれない。
ーー2号ファンドを作る時期は? 世の中の平均はだいたい3年おきなので3年後くらいでしょうか。でも死ぬほどこけていたら、5年後かもしれないです。 ーー「これはやらないぞ」と決めていることはありますか。 ITが絡んでいないものはやらない。例えば、彼(髙橋氏)はコメダ珈琲とか、TASAKIなどをMBKパートナーズでやってたんですけど、少なくとも1号のファンドではこうしたところはやらない。 不動産投資、トークン投資もやりません。あと基本的には日本企業に出資をしたい。グローバルに進出したいというところはやるかもしれないですが、アメリカの会社が出資をしてほしいとやって来てもやらないですね。為替リスクもあるので。
■3カ月で200件のアポイントメント ーーどのくらいの起業家と会いましたか。 今は注目度が高い状態なので、インバウンド(自己推薦)でワーッと来ています。他のVCや企業からの紹介もありますが、今は8割がインバウンドになっちゃっています。 多すぎるぐらいインバウンドが来ちゃった。でも、もうすぐ落ち着くと思うので、そうすると5割がインバウンド、4割が紹介、そして最後の1割はこっちから声をかけるもの、というバランスに落ち着くと思います。