【安田記念】「サンデー系×5歳以下」のリピーター狙いが有効 昨年2着馬セリフォスは今年も大チャンス
傾向解説
上半期の芝マイル王決定戦・安田記念。短距離から中距離、ダート路線からも有力馬が参戦し、さらに今年は香港からも強豪が集結する難解な一戦で、例年以上に適性評価が重要になりそうです。本記事では血統面を中心に、安田記念のレース傾向を整理していきます。 【安田記念2024 推奨馬】東京コースは複勝率50%で安定感◎! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) まず、ポイントとして挙げたいのはトップマイラーのリピート好走が非常に多いということ。芝のマイル路線は中長距離路線とは異なり、国内外を含めても安田記念に有力馬が集中しやすい番組構成にあります。また、他路線組も参戦しやすいスケジュールとなっているため、今年のように短距離から中距離、さらにはダート路線からも有力馬が参戦してくるケースは少なくありません。 適性面に関しては当然マイル路線を歩んできた馬に分があり、さらにマイル路線のライバルが少ない安田記念では前年上位馬のリピート好走が多発する、という構図が出来上がっているわけです。 アエロリット:2018年2着→2019年2着 インディチャンプ:2019年1着→2020年3着 アーモンドアイ:2019年3着→2020年2着 グランアレグリア:2020年1着→2021年2着 シュネルマイスター:2021年3着→2022年2着→2023年3着 ソングライン:2022年1着→2023年1着 また、ハイレベルなメンバーが集まりやすいレースのため、世代交代が激しい点も大きな特徴。過去5年の3着内馬はすべて3~5歳馬で、特にピーク期に近い4歳馬の活躍は無視できません。リピーターを狙う際も年齢には注意が必要です。 <年齢別成績(過去5年)> 3歳【0-0-1-3】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率25.0%/単回収率0%/複回収率60% 4歳【3-2-1-19】勝率12.0%/連対率20.0%/複勝率24.0%/単回収率157%/複回収率50% 5歳【2-3-3-22】勝率6.7%/連対率16.7%/複勝率26.7%/単回収率183%/複回収率73% 6歳【0-0-0-13】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0% 7歳【0-0-0-6】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0% 8歳【0-0-0-2】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0% 適性面については、近年のペース変化に要注意。10年ほど前の安田記念は「ハイペースの消耗戦」というイメージが強くありましたが、近年の安田記念は「平均~スローペースの末脚勝負」というレース質に変わってきています。これは5年ごとの前後半3F平均を比較すれば明らかで、超スローペースにならない限り後方勢にもチャンスがある近年の馬場状態がペースに影響していると考えられます。 2009~13年:33.7-35.2(前傾1.5秒) 2013~17年:34.5-35.0(前傾0.5秒) 2018~22年:34.5-33.9(後傾0.6秒) それに伴って、サンデーサイレンス系の好走率も上昇。芝中距離の瞬発力勝負では無類の強さを誇る日本の主流血統ですが、以前のようなハイペースの消耗戦ではなかなか同血脈の良さが生きていない印象でした。しかし、ペースが落ち着いた近年の安田記念ではサンデーサイレンス系の好走が目立ち、孫、曾孫世代が多くなる今後はさらにこの傾向に拍車がかかりそうです。Storm Catなどの北米血脈やRivermanなどのフランス血脈との組み合わせで末脚を強化したサンデーサイレンス系産駒には要注目です。 <サンデーサイレンス系(過去15年)> 2009~2013年【1-2-1-26】勝率3.3%/連対率10.0%/複勝率13.3%/単回収率97%/複回収率57% 2014~2018年【2-1-4-45】勝率3.8%/連対率5.8%/複勝率13.5%/単回収率27%/複回収率51% 2019~2023年【5-2-2-32】勝率12.2%/連対率17.1%/複勝率22.0%/単回収率230%/複回収率64%