定年退職した夫と「無理して一緒にいたくない」妻が告げる“卒婚”…「中江有里」が選ぶ【新年おすすめ本5選】(レビュー)
『神田伯山対談集 訊く!』。十一人の才人から多くの本音を聞き出している。プロレスラーで政治家でもあったアントニオ猪木氏が周囲の期待に応えた華々しいふるまいと、伯山氏の前でさらけ出す「老い」のコントラストが印象的だった。
最近亡くなった谷川俊太郎の『ベージュ』。平易な言葉が心地よく沁みて、教科書で初めて出合った詩「朝のリレー」からの月日を思った。これまでも、そしてこれからも偉大な詩人。 [レビュアー]中江有里(女優・作家) なかえ・ゆり/1973年大阪生まれ。法政大学卒。89年芸能界デビュー。多数の映画、ドラマに出演。2002年「納豆ウドン」で第23回BKラジオドラマ脚本懸賞最高賞受賞。産経新聞にコラム「直球&曲球」連載。多数の週刊誌や月刊誌に書評を寄稿。文庫解説も多く手掛け、読書家としても知られ、近年は読書をテーマにした講演も全国で行っている。既刊本に『残りものには、過去がある』『万葉と沙羅』『水の月』など。 協力:新潮社 新潮社 週刊新潮 Book Bang編集部 新潮社
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