広島市西区の市道陥没事故 原因究明へ11月に検討委設置 広島市
広島市西区福島町で起きた市道陥没事故で、市は21日、ホテルや賃貸住宅に37世帯68人が避難していると明らかにした。事故原因の究明を進める有識者の検討委員会は、11月に設置する方針。 市道の陥没現場 市によると、事故現場の半径50メートル内の建物27棟で暮らしていた47世帯87人のうち、安全が確認された13棟で一部の住民の帰宅が始まっている。残る14棟は避難対象のままで、22世帯43人がホテルや親類宅に、15世帯25人が民間の賃貸住宅に身を寄せている。 松井一実市長はこの日の記者会見で、事故発生の9月26日から長引く避難生活に関し「迷惑をかけている。日常生活での不便について要望を受ければしっかり対応する」と述べた。11月中旬に3回目の住民説明会を開く。 また市は、陥没事故により傾いた市営住宅2棟が、危険度判定調査で「危険」と判断した建物9棟に含まれることを明らかにした。今後、解体か改修かを判断する。 原因究明に当たる検討委には、トンネル工学や地盤工学などの専門家を選び、国土交通省にも参加を依頼する。松井市長は「可能な限り検討を早く進めたい。二度と事故が起きない対策と合わせ、補償の分担など責任も検証してもらう」と説明した。
中国新聞社