次期監督就任の意向を球団に伝えた井上２軍監督

　中日の次期監督に井上一樹２軍監督（５３）が就任することが８日、確実となった。１軍監督の就任要請を受けていた同監督が、同日行われた「みやざきフェニックス・リーグ」の西武戦（南郷）後に取材対応し、球団に受諾の意向を伝えたことを明かした。「１軍監督を受ける責任の重さを感じつつ、自分らしくやっていければいい」と意気込んだ。近日中に正式発表され、就任会見に臨む。 　１１年ぶりにチームに復帰した今季は２軍監督として、７１勝４６敗７分でウエスタン・リーグ２位に導いた。１３年ぶりのリーグ優勝は逃したが、中日、阪神でのコーチ経験を生かし、若手の個性を見いだすと、チームを２年連続最下位から優勝争いを演じるまでに引き上げた。 　１軍で指揮を執るのは初めてとなる。立浪前監督からは「チャレンジしてみてはどうや」と背中を押されたといい、「チャレンジしてみるべきなのではないかと考えた」と受諾の経緯を説明した。 　まもなく誕生する“井上ドラゴンズ”に求めるのは、元気と明るさ。自らも「率先して元気を出したい」と宣言。１軍は３年連続最下位と低迷するが「井上一樹にしかできないようなものを、色として出していきたい」とチーム再建へ決意を固めた。 　◆井上　一樹（いのうえ・かずき）１９７１年７月２５日、鹿児島県生まれ。５３歳。鹿児島商から８９年ドラフト２位で投手として中日に入団し、９３年の途中から外野手に転向。通算１２１５試合で打率２割７分５厘、７９本塁打、３４９打点。名古屋市内の小児科病棟を訪問し、子供たちにプレゼントを贈るなどの社会貢献活動が評価され、２００３年に報知新聞社制定「ゴールデンスピリット賞」を受賞。０９年の引退後は阪神ヘッドコーチなどを歴任。現役時代は１８４センチ、９３キロ。左投左打。