「売らない店」を掲げるマルイの“OMO戦略”とは?丸井グループ・相田昭一CDO「昔の百貨店型の小売業とは大きく変わっています」
◆「売らない店」「OMEMIE」などユニークな発想でビジネス展開
創業以来、小売と金融一体のビジネスモデルを展開してきた丸井グループですが、時代の変化にあわせて事業構造を革新。近年は、店頭での販売を目的としない“商品を売らない店”を掲げ、OMO(オンラインとオフラインの融合)戦略を進めています。 「店舗は基本“モノを買う場”というよりは“体験をする場”という設定をしています。店舗の運営をする部門ですと、テナントのリーシング(商業施設における賃貸の支援・店舗の誘致)をしたり、イベントを運営したり、昔の百貨店型の小売業とは大きく変わっています」と相田さん。 さらには、ポップアップショップやイベント出店などをよりスムーズにし、敷居を下げるべく、マルイ店舗でのスペース選びから契約まで、オンラインでの完結を可能にした出店サービス「OMEMIE(おめみえ)」を立ち上げるなど、事業者へ向けたDXも展開。 「これまで、地方でモノづくりをしている会社やメーカーなど、百貨店や商業施設に縁のなかった企業さまとの出会いがものすごく増えています。(「売らない店」を掲げているため)店舗でモノを売るよりも、プロモーションやお客さまにユーザーインタビューをする場としてご出店していただいています」と実感を語ります。 改めて、相田さんは「店舗などのリアルな場所は、すごく重要な場所だと思っております。“体験ができる場”としての活用はとても大事ですので、これからも進化させていきたい」と展望を語っていました。 (TOKYO FM「DIGITAL VORN Future Pix」2023年11月25日(土)放送より)