“狭い道路や坂道”で対向車が来たら…事故を未然に防ぐための「上手な譲り合い方」を専門家が解説
◆“サンキュー事故”を防ぐための心構え
譲り合いの場面でしばしば耳にする“サンキュー事故”とは、優先権がある車両が、優先権のない車両に通行を優先させたことで起こる事故のことで、例えば“右折しよう”と思っていた車が直進車に道を譲られて進んだところ、対向車の陰に隠れていた二輪車などにぶつかった、などのケースです。 ここで重要なのは、対向車が譲ってくれたからといって慌てて発進しないことです。菰田さんは「“陰から車、二輪車が来る”と思って運転してください」と注意喚起します。 多くの日本人は律儀で真面目です。車を運転していて右折しようとしているときに対向車が停まってくれたり、“お先にどうぞ”と合図してくれると、その善意を無駄にしないために“急いで右折しよう”と考えがちです。そんなとき、車の陰から車や二輪車が走ってくるかもしれません。右折した先の横断歩道で人が渡っている可能性もあります。 感謝の気持ちを持つことは大切ですが、常に“急がず・慌てず”の気持ちを忘れないでください。譲り合いの気持ちを胸に、上手な譲り合いテクニックを身に付けて、事故やトラブルを起こさないようにしましょう。